吉岡心平のマーク

タキ10700形10704

私有貨車

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タキ10600形
タキ10800形

 番号
解説

タキ10700
タキ10706

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第278週
第280週

積荷
●構造

入口


 かつて小生の正月は、越中島駅で初撮りをしてから門前仲町の富岡八幡宮に詣でるのが恒例だった。冬の越中島の光線の見事さを、いつか愛読者諸賢にご覧に入れたいものである。

 タキ10704は昭和43年11月富士車両で製作された。
 本形式で2番目のロットで、タキ10705と一緒の製作であった。

 設計比重は1.32と低く、タンク容積は26.3m3と他社向より少し大きい。
 全体の構成は昭和42年に富士車両が製作したタキ8100形8145を大型化したもので、当該車は日立製のコピーだったため、全体として日立の香りを強く偲ばせる。

 タンク体は腐食防止のためステンレス鋼製で、板厚は胴板6mm・鏡板8mmと薄い。タンク寸法は両端直径1,950mm・長さ9,230mmで、比重の関係から日産化学向の初ロットより約300mm長い。本ロットの特徴は本形式で唯一タンク帯金を使用している点にあり、どこか古めかしく見える。
 荷役方式は空気圧による上出し方式で、空気管と液出管はS字管により車側に導かれている。
 台枠は通常の平形で、長さは9,700mm・BC間距離は6,700mmであった。台車はTR41Cから第二次改造でTR41DSとなった。

 所有者は宇部興産KK・宇部港駅常備であった。主として越中島の化成品センターに運用されていたが、昭和61年3月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和43年11月
製造所   富士車両
設計比重  1.32
タンク容積 26.3m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 ステンレス鋼
タンク板厚 胴板6mm・鏡板8mm
タンク直径 1,950mm
タンク長さ 9,230mm

●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式S字管付
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      9,700mm
BC間距離  6,700mm
留置ブレーキ 両側
空気ブレーキ KSD203−254形積空
台車      TR41C形

タキ10700形10704の写真

【写真279】 タキ10700形10704 昭和50年1月3日 越中島駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第22巻に「P01271」として収録されています。


【第279週】060101作成R4A、070726リンク変更+R4A2、080913R4BY、100822諸元追加+R4B。