吉岡心平のマーク

タキ1800形1839

私有貨車

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タキ1700形
タキ1900形

 番号
[ロット表]

タキ1824
タキ1850

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第224週
第226週

積荷
●構造

入口


 今回はタキ1800形の中で、保温キセと加熱管が付いた車両の例を取り上げる。

 タキ1839は昭和32年飯野製の30トン積ベンゾール専用車である。
 富士製鉄室蘭のベンゾールタンク車は、極寒地運用での積荷凍結を防止するため、タンク周囲に保温キセを装備したことは、既にタキ1801の解説で述べた。本車はその増備車で、さらに加熱管を装備した。その元祖はタキ1821〜23だが、本車はその増備で、タキ1835〜39の5両ロットとして製作された。

 設計比重は0.88・タンク容積は34.5mであった。

 タンク材質は普通鋼で、内面は錆止めのため亜鉛メタリコン処理され、寸法は直径1,960mm・長さ11,700mmであった。タンク内部には加熱管、周囲には岩綿25mmと薄鋼板からなる保温キセがあり、補強アングルが中央一線に設けられているのは、メーカーである飯野の特徴であった。
 台枠は平形で、長さは12,500mm・BC間距離9,200mm、ブレーキは重量車向のKE形、台車はTR41Cであった。

 落成時の所有者は富士製鉄KK・常備駅は東室蘭であった。会社名は昭和45年7月の合併で新日本製鉄KKとなった。昭和54年6月に廃車となったが、その後も製鉄所内で使用されていた模様である。


【第225週】041219作成R4A、081018R4BY。

タキ1800形1839の写真

【写真225】 タキ1800形1839 昭和49年7月25日 東室蘭駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第27巻に収録されています。