吉岡心平のマーク

タキ10700形10740

私有貨車

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タキ10600形
タキ10800形

 番号
解説

タキ10730
タキ10748

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第221週
第223週

積荷
●構造

入口


 先般、小坂の脱線事故でタンク車の保安対策が話題となった。今回は過渡期に誕生した、一寸変わった車両の例を取り上げる。

 タキ10700形は35トン積希硝酸専用車で、昭和43〜平成7年に60両が製作された。タキ8100形30トン車の拡大版で、銀色のステンレスタンクがファンに人気のあった形式である。

 タキ10740は昭和49年4月三菱で、10735〜41の7両ロットとして製作された。ちなみに1ロット7両は希硝酸としては大量の増備で、比較的まれなケースと言えるだろう。

 さて保安対策の「3種の神器」は、強化形踏板・台枠緩衝長増大・台車改良で、国鉄の指示により

特定の時期以降の新製車に強制的に適用された。ところが適用時期は項目により微妙に異なっており、このロットの場合は、3項目のうち台枠延長だけが適用されていないのが珍しい点である。

 設計比重は1.35と希硝酸では中位で、タンク体はステンレス鋼製、板厚は胴板6mm・鏡板8mm、寸法は直径1,960mm・長さ9,030mmで、タキ10714などと同一であった。
 台枠は平形で、長さ9,400mm、BC間距離6,400mmと、オーバーハング長さも1,500mmと短い。ブレーキはKSD形積空+両側、台車はTR41Eである。

 所有者は日本石油輸送KK・常備駅は郡山であった。現在も健在なようである。


【第222週】041128作成R4A、070726リンク変更+R4A2、090220R4BY。

タキ10700形10740の写真

【写真222】 タキ10700形10740 昭和51年2月27日 越中島駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第25巻に収録されています。