吉岡心平のマーク

タキ10700形10730

私有貨車

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タキ10600形
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解説

タキ10729
タキ10740

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第142週
第144週

積荷
●構造

入口


 タキ10700形は以前セミナーで紹介したこともあり、今回が弊サイト初登場だ。

 タキ10700形は35トン積希硝酸専用車で、昭和43年から平成7年にかけて60両が製作された。タキ8100形30トン車をそのまま拡大したスタイルだが、製造中に保安度向上による設計プラクティスの変化があり、車体構造やブレーキ装置・台車に変化が見られる。

 タキ10730は昭和48年2月に日車で製作された。タンク車生産ではトップの同社も、こと希硝酸の分野では日立・三菱・富士重などの後塵を拝し、本車を含め僅か4両を製作したのみである。

 外観・構造は富士車両製のタキ10700形に酷似し、流石にそつなくまとめられていた。宇部の所有車は、設計比重が1.32と低いため、タンク寸法は直径1,950mm・長さ9,230mmと他社より約30cm長い点が特徴であった。
 一方、台枠長さは9,400mm、BC間距離は6,400mmと短く、殆ど緩衝長を取っていない。輸送効率を重視した高度成長期の最後を飾る設計と言って良いだろう。

 所有者は宇部興産KK・常備駅は宇部港であった。越中島や西名古屋港の化成品センターが主たる運用先だったようである。昭和61年8月に、廃車となった。


タキ10700形10730の写真

【写真143】 タキ10700形10730 昭和51年2月27日 越中島駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第25巻に「P01454」として収録されています。


【第143週】030525作成、040122R4、041128リンク追加+R4A、070726リンク変更+R4A2、080210R4B。