吉岡心平のマーク

タム500形2643

私有貨車

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タム400形
タム600形

 番号
[ロット表]

タム2639
タム2651

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第215週
第217週

積荷
●構造

入口


 製造所別索引を作って判ったのは、製作数の割に「割りを食った」メーカーの存在である。ガソリン・石油に強い飯野もその一例で、今回はその罪滅ぼしだ。

 タム500形15トン積ガソリン専用車は、我国2軸タンク車の代表形式だけあって、昭和6〜35年に621両が製作された。主要な貨車メーカーは殆どが担当したと言ってよかろう。

 今回取り上げたタム2643は昭和26年6月飯野製で、2640〜45で6両製作された内の一員であった。ユーザーは日石運送で、同社初のタム500形は同年4月日車支店製のタム2635〜40だったから、共に最初期の作品だ。ちなみに同社の飯野製タムは他に2657〜67があり、当時は

日車を抑えて多数派だったが、増備が再開された昭和31年以降は日車独占となっている。
 タンク体は胴板9mm・鏡板12mmの普通鋼製で、直径1,890mm・長さ7,690mmであった。8個に分割された小型受台など、本形式では標準的な作りだが、日車製とはタンク踏板廻りが異なる他、造船屋得意の大型プレスを活用したタンク体作りで、溶接継手は長手中心となっている。
 台枠は平形で、長さは8,000mm・軸距4,100mmであった。走り装置は一段リンク式だったが、ヨンサントウで2段リンク式に改造さけている。

 落成時の所有者は日本石油運送KK・常備駅は秋田港だったが、昭和31年8月に柏崎に移った。昭和32年6月に日本石油輸送KKに社名変更された。昭和52年11月に廃車となった。


タム500形2643の写真

【写真216】 タム500形2643 昭和49年3月18日 西名古屋港駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第18巻に「P01059」として収録されています。


【第216週】041017作成R4、050413R4A、070829R4A2、090220R4BY、130708R4C。