吉岡心平のマーク

タキ3900形3948

私有貨車

 形式
索引

タキ3850形
タキ4000形

 番号
解説

タキ3944
タキ3951

 ページ
索引

第209週
第211週

積荷
●構造

入口


 タキ3900形は30トン積の石炭酸専用車で、既に2ロットを解説したが、今回は三井物産のクルマを紹介しよう。

 タキ3948は3947と一緒に昭和38年6月富士重で製作された。
 このロットは本形式で最後にステンレス薄板貼りタンク体を持つものとして記憶される。3ケ月後、同一所有者が同一メーカーで製作したタキ3949以降は、ステンレスクラッド鋼製タンク体となった。

 設計比重1.05、タンク容積28.5m3は、本形式として標準である。
 タンク体は普通鋼製タンクの内側に厚さ2mmのステンレス板を溶接したもので、タンク下部の周囲には加熱ジャケットを持ち、その周囲を含むタンク

外周はグラスウール断熱材と薄鋼板製のキセで覆われていた。異様に腰高の作りや、特徴的な加熱配管は従来通りである。
 台枠は平形で、長さは11,500mm・BC間距離は8,200mmであった。ブレーキは手+KEで、台車はTR41Cであった。

 所有者は三井物産KK・常備駅は昭島であった。当時を知る方によれば、同駅には合板用接着剤の原料として大量の石炭酸が到着し、溶解するための蒸気を吹き上げているタンク車を覚えているそうな。その後、昭和39年4月名電築港、昭和41年1月汐見町と移り、昭和46年2月に前川駅常備となった。昭和49年6月に石油荷役KKに移籍し、塩釜埠頭駅常備となり、秋田港などに運用されていたが、昭和59年6月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和38年6月
製造所   富士重
設計比重  1.055
タンク容積 28.5m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 普通鋼
タンク板厚 胴板9・鏡板12mm
タンク内面 ステンレス鋼板厚さ2mm
タンク直径 1,896mm
タンク長さ 10,472mm
タンク周囲 ジャケット式外部加熱管+
       グラスウール厚さ30mm
●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      11,500mm
BC間距離  8,200mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KE305形
台車      TR41C形

タキ3900形3948の写真

【写真210】 タキ3900形3948 昭和49年5月29日 笠寺駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第37巻に「P02166」として収録されています。


【第210週】040905作成R4、050414R4A、050909リンク追加、060816リンク変更、070624R4A2、090220
R4BY、100529R4B、111104諸元追加+R4C。