吉岡心平のマーク

タム2300形12444

私有貨車

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タム2100形
タム2400形

 番号
[ロット表]

タム12436
タム12447

 ページ
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第206週
第208週

積荷
●構造

入口


 タム2300形15トン積液化塩素専用車では、三菱製がデファクトスタンダードだが、同社製は製造時期で前期・後期形に大別することが出来る。

 タム12444は後期形の一員で、タム12443〜45からなる3両ロットに属し、昭和38年5月三菱で製作された。なおユーザーによっては後期形登場の後も前期型を継続発注したため、一部に例外的なロットも見られる。

 三菱製後期形の特徴は、タンク材質は前期型と同じくボイラ用鋼板だが、グレードをSB42から高強度のSB46に変更することで板厚を胴板で6mm削減し、自重を約2トン軽量化した点にある。また低温で積込まれる積荷比重を見直すことで、タ

ンク容積を0.5m3削減した。このためタンク寸法は直径1,406mm・長さ8,210mmと、直径は板厚減少分(僅か6mm)太いものの長さは380mmも短縮された。75mmグラスウールを用いた熱絶縁、マンホール弁方式の弁装置などは従来と同一であった。
 台枠は平形で、長さは9,100mm・BC間距離は5,800mmと、前期形より各400mm短い。ブレーキと台車も異なり、自重軽減によりKEに代えてKC、TR41BでなくTR41Cを装備した。なおBC間の短縮により、後期形は写真のようにTR41D化改造の対象となっている。

 所有者は大阪曹達KK・常備駅は安治川口であった。昭和57年5月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和38年2月
製造所   三菱
ガス定数  0.8
タンク容積 12.4m3

●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形
タンク材質 ボイラー用鋼板
       (SB46BSR)
タンク板厚 胴板16mm・鏡板19mm
タンク直径 1,406mm
タンク長さ  8,210mm
熱絶縁   厚さ75mmグラスウール
●荷役方式
荷役方式 マンホール弁式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ       9,100mm
BC間距離   5,800mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KC254形空気
台車      TR41B→TR41D
         (第一次改造)

タム2300形12444の写真

【写真207】 タム2300形12444 昭和50年3月9日 安治川口駅にて P:吉岡心平

性格的には、タム8500形へ移行する過渡期の車両と言えよう。

この写真は吉岡写真CD−ROM第36巻に「P02140」として収録されています。


【第207週】040815作成R4、050221R4A、070827R4A2、080801R4BY、090809R4B+諸元追加。