吉岡心平のマーク

タキ2600形2617

私有貨車

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索引

タキ2550形
タキ2700形

 番号
[ロット表]

タキ2611
タキ2645

 ページ
索引

第183週
第185週

積荷
●構造

入口


 「同一ロットの車両は同一の形態・構造を持つ」とは、小生が主唱する「私有貨車の第一法則」だが、初期のタキ2600形にはこれに従わないロットがある。今回はこの種明かしを取上げる・・・

 タキ2617は、昭和29年6月日車支店で製作された。この時期では大規模な増備で、タキ2616〜29からなる14両ロットで登場し日曹のタキ2600形としては、汽車製と共に最も初期のグループを構成した。

 タンク体は普通鋼製で、内面は厚さ3mmのゴムでライニングされ、直径は1,841mm・長さは7,994mmであった。タンク下部には温水ジャケット形の小型加熱管と、周囲には保温用の断熱キセがあった。

 このロットの見所は、昭和40年代のタンク体の更新によりキセ形状が一変した点にある。この更新は番号順でなく状態順に実施したため、番号順に見ると様々な形態の車両が混在するようになった。これがこのロットの「第一法則不軌」となった原因である。
 台枠は平形で、長さは8,600mm・BC間距離は5,100mmと、写真でも判るように台枠長の割りにBC間が短かく、オーバーハングが長い。このような「内股」は、初期の本形式の特徴のひとつである。台車はTR41Aから、第一次台車改造によりTR41Dとなった。

 所有者は日本曹達KK・常備駅は二本木で、昭和53年2月から昭和61年8月の間は、甲子駅常備となっていた。昭和62年8月に廃車となった。


タキ2600形2617の写真

【写真184】 タキ2600形2617 昭和50年3月9日 淀川駅にて P:吉岡心平

タンク体右端附近と鏡板下部にあるアヤシイ蓋は、温水加熱管の撤去跡のようだ。


【第184週】040307作成R4、050412R4A、071026R4A2、081126R4BY、131126R4C。