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タキ2600形2617 |
私有貨車 |
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番号 |
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●積荷 |
■入口 |
「同一ロットの車両は同一の形態・構造を持つ」とは、小生が主唱する「私有貨車の第一法則」だが、初期のタキ2600形にはこれに従わないロットがある。今回はこの種明かしを取上げる・・・ タキ2617は、昭和29年6月日車支店で製作された。この時期では大規模な増備で、タキ2616〜29からなる14両ロットで登場し日曹のタキ2600形としては、汽車製と共に最も初期のグループを構成した。 タンク体は普通鋼製で、内面は厚さ3mmのゴムでライニングされ、直径は1,841mm・長さは7,994mmであった。タンク下部には温水ジャケット形の小型加熱管と、周囲には保温用の断熱キセがあった。 |
このロットの見所は、昭和40年代のタンク体の更新によりキセ形状が一変した点にある。この更新は番号順でなく状態順に実施したため、番号順に見ると様々な形態の車両が混在するようになった。これがこのロットの「第一法則不軌」となった原因である。 所有者は日本曹達KK・常備駅は二本木で、昭和53年2月から昭和61年8月の間は、甲子駅常備となっていた。昭和62年8月に廃車となった。 |
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【写真184】 タキ2600形2617 昭和50年3月9日 淀川駅にて P:吉岡心平
タンク体右端附近と鏡板下部にあるアヤシイ蓋は、温水加熱管の撤去跡のようだ。