吉岡心平のマーク

タキ5750形115774

私有貨車

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タキ5700形
タキ5800形

 番号
解説

タキ105799
タキ115797

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第177週
第179週

積荷
●構造

入口


 嘘のような話だが、弊サイト初のタキ5750形解説をお届けする。

 タキ5750形は40トン積濃硫酸タンク車で、500両もの多数が各社で製作された。本形式については、かつて私有貨車セミナーで根掘り葉掘り解説したので、詳細は該当記事をご参照頂きたい。

 タキ115774は、安宅産業が昭和49年10月川崎で115757〜115796を一挙に増備したロットの一員である。化成品で40両1ロットは、稀有な例なのではなかろうか。

 時は保安度向上の第一波が押し寄せてきた時期で、転覆時の安全性を向上した構造となった。その後、本形式は衝突時の保安度向上のため、

側梁を復活したタキ29300形に移行するが、その前夜に誕生した光芒と言ってよいだろう。
 タンク体は耐候性高張力鋼製で、タンク寸法は直径1,850mm・長さ8,570mmと本形式の中では標準的であった。安全性向上の視点から、マンホール周囲には安全弁や荷役配管を保護するため、板状のプロテクタが追加された。
 台枠は側梁省略だが、転倒安全性を向上するため、幅は従来のものより拡大され、タンク受台側面は傾斜している。ブレーキは手+両側・台車はTR41E13に進化した。

 所有者は安宅産業KK・常備駅は小阪であったが昭和51年7月に秋田北港に移動した。その後、安宅の破綻により所有者は昭和52年10月伊藤忠商事KKとなった。現在も健在のようだ。


■主要諸元
製造年   昭和49年10月
製造所   川崎
設計比重 1.84
タンク容積 21.7m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドームレス
タンク材質 耐候性高張力鋼
タンク板厚 胴板8・鏡板9mm
タンク直径 1,850mm
タンク長さ 8,570mm

●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      10,000mm
BC間距離  6,700mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KSD180−254形積空
台車      TR41E−13形

タキ5750形115774の写真

【写真178】 タキ5750形115774 昭和51年3月5日 越中島駅にて P:吉岡心平


【第178週】040125作成R4、040201リンク追加、050306R4A、071230R4A2、090614R4BY、130606諸元追加+R4C。