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タキ5700形5705 |
私有貨車 |
○ |
形式 |
番号 |
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●積荷 |
■入口 |
塩素の酸化物には塩素酸・亜塩素酸・次亜塩素酸と色々あり、化学を生業とする者以外にはいささか面妖である。今回取り上げる「塩素酸石灰液」は紙・パルプなどの漂白剤となる二酸化塩素の発生原料で、通常は塩素酸ソーダが使用されるところ、「日曹式」のプラントでは塩素酸カルシウムを用いるとのことだ。 タキ5700形は35トン積塩素酸石灰液専用車で、昭和32〜46年にかけて14両が日車の本支店で製作された。外観・構造はタキ4200形カセイソーダ専用車に酷似するが、冬季に沈殿物を生じ |
たようで、外観ではキセに隠れて判らないが、小型の温水ジャケット式加熱装置がタンク体の外側に追加されている。写真70で、右側のタンク受台脇に見える細い管が、ジャケットへの温水の供給管である。 所有者は日本曹達KK・常備駅は二本木であった。二本木と日曹式プラントを持つ製紙・パルプメーカーとの間で運用されていた。写真は繊維などの漂白剤として使用される亜塩素酸ソーダ液の仮専用として、汐見町へ運用されていた時の姿である。平成3年5月に廃車となった。 |
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【写真70】 タキ5700形5705 昭和49年3月18日 汐見町駅にて P:吉岡心平
この写真は吉岡写真CD−ROM第12巻に「P00688」として収録されています。