吉岡心平のマーク

タム2300形2340

私有貨車

 形式
索引

タム2100形
タム2400形

 番号
[ロット表]

タム2333
タム2342

 ページ
索引

第148週
第150週

積荷
●構造

入口


 今回は液化塩素の草分け的存在のタム2300形を取り上げる。

 タム2300形は15トン積液化塩素専用車で、昭和25〜39年かけて268両が量産された。ロット表はCD−ROM第22巻に掲載されているので、お持ちの方は参照頂きたいが、三菱三原の史書に「苦しい時期を私有貨車が救った」との表現があるように、三菱製がダントツ多数を占めている。

 タム2340は昭和29年5月三菱製で、一両1ロットであった。
 高圧ガスタンク車のため、タンク材質はボイラ用鋼板(SB42)・板厚は胴板22mm・鏡板25mmと厚い。これは圧力だけでなく、腐れ代を十分取っ

ているためだ。寸法は直径1,400mm・長さは8,590mmであった。
 タンク周囲に保冷用の厚さ100mmのコルクと薄鋼板製のキセがあり、周囲は法規制により黄色に塗装されている。
 台枠は平形で、長さは9,500mm・BC間距離は6,200mmで、台車はTR41Bである。

 所有者は旭化成工業・常備駅は南延岡であった。同社のタム2300形は全国各地、例えば岳南鉄道や富山港線でも見ることが出来、またタンク体検査を自社で施行したため寿命が長く、他社がタムからタキに置換えた後もタムを愛用していた。晩年の2両ペアで合計30トンを輸送している姿が目に浮かぶ。昭和57年8月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和29年5月
製造所   三菱
ガス定数  0.8
タンク容積 12.9m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形
タンク材質 ボイラー用鋼板(SB41)
タンク板厚 胴板22mm
タンク直径 1,400mm
タンク長さ 8,590mm
熱絶縁   厚さ105mm炭化コルク
●荷役方式
荷役方式 マンホール弁式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      9,500mm
BC間距離  6,200mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KE305形
台車      TR41B形

タム2300形2340の写真

【写真149】 タム2300形2340 昭和50年8月3日 南延岡駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第27巻に「P01597」として収録されています。


【第149週】030706作成、040707R4、050221R4A、071010R4A2、090425R4BY、120502R4C、120715諸元追加。