吉岡心平のマーク

タキ3000形13306

私有貨車

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タキ2800形
タキ3500形

 番号
[ロット表]

タキ13293
タキ13319

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第59週
第61週

積荷
●構造

入口


 今週は、貨車自体は特に変わった点はないのだが、使い方が一寸面白い例を紹介しよう。

 タキ13306は昭和34年富士重で、タキ3000形ガソリン専用車の13304〜08(5両口)の一員として誕生した。外観・構造はタキ3000形でも標準と言っても差し支えないもので、これと言った特徴に乏しいが、本車はその使い方が面白かった。
 ユーザーである日本鉱業KK男鹿精油所は潤滑油で著名であり、本車はどうも水分混入を嫌う高級油種の輸送専用車だったようだ。このためマンホール蓋のドームを緑色のビニールシートで覆っている。 無蓋車にシートを掛けるのは普通だが、タン

ク車にシート掛けした例は珍しいのではなかろうか。一見すると、まるでシャワーキャップのようだ。また同様の趣旨から、安全弁も空き缶のような円筒が被せてある。なお、共同石油KK所有のタキ35000形も同一運用に充当されていた、これにもビニールシートが活躍していた。

 所有者は日本鉱業KK・常備駅は船川港だったが、昭和41年8月の民族系石油会社の大合同で共同石油KKとなった。写真は越中島に機械油を輸送して来た際の姿である。昭和58年12月には日本陸運産業KK・神栖駅常備となり、翌59年8月に廃車となった。享年25歳であった。


タキ3000形13306の写真

【写真60】 タキ3000形13306 昭和49年2月26日 越中島駅にて P:吉岡心平


【第60週】011021作成、040207R4、050330R4A、070903R4A2、090527R4BY、120729R4C。