吉岡心平のマーク

タム5400形5400

私有貨車

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タム5300形
タム5500形

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第60週
第62週

積荷
●構造

入口


 タム5400形は私有貨車セミナーで解説したことがあるので、覚えている人は覚えている事だろう。なお積荷の「トリクレン」はトリクロールエチレンの東亞合成での商品名で、「ユーロイド」と並んで、商品名を専用種別化したものとして著名であった。

 タム5400は一形式一両の16トン積トリクレン専用車。半端な荷重から判る通り、他形式からの改造車である。生まれは昭和10年6月汽車製のタム100形101で、我国初のアルミニウム製タンク体を持つタンク車の1両である。海軍火薬廠の所有で、敗戦により一旦除籍されたが、昭和26年2月に東京油業KK所有として復活した。その後、昭和27年2月東急で劣化したアルミ製タンク体を鋼製

タンク体に載せ変え、タ1000形11トン積ベンゾール専用車のタ1047となった。そして8ケ月後の昭和27年10月に、専用種別をトリクレンに再び変更したのが本形式である。
 タ1000形に改造する際に更新したタンク体はタム100形時代とほぼ同寸で、タンク受台・帯金等はそのまま流用したため、外観・構造はタム100形101時代を彷彿とさせる。荷役装置は下出し方式となっているが、吐出管は他との干渉を嫌い、著しく下部に設置された。

 所有者は日米石油KK・常備駅は伏木であった。晩年はタム8600形などと共通使用されていたようだ。昭和52年2月に廃車となっている。


【第61週】011028作成、040123R4、050315リンク追加、050407R4A、070710R4A2、090528R4BY。

タム5400形5400の写真

【写真61】 タム5400形5400 昭和49年3月18日 昭和町駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第10巻に「P00594」として収録されています。