吉岡心平のマーク

タサ5400形15437

私有貨車

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タサ5300形
タサ5500形

 番号
[ロット表]

タサ15407
タサ15457

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第16週
第18週

積荷
●構造

入口


 時間とは有難いもので、ありふれたものを貴重品に変える魔法の薬である。ここで紹介する「LPタサ」もそのひとつで、昭和30から40年代に3形式722両が製作され、塩浜操や村田など石油コンビナートを擁するヤードでは、いつも十両単位で見られたものだった。当時の貨車ファンは、その巨体ゆえにむしろ邪魔者扱いしていたようである。

 ここに紹介するタサ5400形はタサ5400・5500、そして5700からなる三兄弟の長兄で、ボイラ鋼板製のタンク体を持つ液化プロパン専用車である。写真を掲載した15437は昭和37年4月三菱製で、5分割されたボルト止めのキセが特徴で、

タサ5400形では最も標準的な外観を持つ車両であった。

 所有者は日通液化ガスKKだが、特記されるのは同社がタサ5400形を一挙に90両まとめて製作したことだろう。タサ15417〜15506のグループがそれで、昭和37年3月から6月にかけて車両メーカー6社で分担製作された。メーカー別の製造両数は、富士重2・三菱27・日立37・川崎12・日車7・富士車5である。常備駅は落成時の新興から末広町に変わったが、一生を東京地区でおくった。高圧ガスタンク車の通例通り、製造後15年を迎えた昭和52年3月に廃車となっている。


■主要諸元
製造年   昭和37年4月
製造所   三菱
ガス定数  2.35
タンク容積 47.2m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形
タンク材質 ボイラー用鋼板(SB46)
タンク板厚 胴板18mm
タンク直径 1,950mm
タンク長さ  16,170mm
熱絶縁   厚さ75mmグラスウール
●荷役方式
荷役方式  マンホール弁式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ       17,000mm
BC間距離   13,700mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KE305形空気
台車      TR41C

タサ5400形15437の写真

【写真17】 タサ5400形15437 昭和49年5月5日 塩浜操駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第1巻に「P00043」として収録されています。


【第17週】001224作成、010819リンク追加、040809R4、050410R4A、070711R4A2、080731R4BY、090913諸元追加+R4B。