カテゴリーU タンク型圧送ホッパ車 タイプ6
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定義
Uacs, Uacnsの2軸ボギータンク型圧送ホッパ車ホッパ車についてタイプ別解説を行う。

タイプが下記基準で分けることとした。
タイプ1:鏡板を持つタンク車に酷似する外観をもつもの
タイプ2:約上半分に鏡板を持ち、その下部に垂直または外側に傾斜した受台を持つもの
タイプ3:内側に向かって傾斜した鏡板を持つタンク車に酷似する外観をもつもの
タイプ4:妻部分が側面から見て、口を開けているように外観上見えるもの
タイプ5:タイプ4でフレームレス構造のもの
タイプ6:複数のタンク体を台枠のせたもの
   2024.4.28作成
タイプ6A47A 46.8m3-16.38m-3TANK
 外観構造は平台枠の上に設けた受台に4個のそろばん玉形タンクを取り付けた動くセメントサイトとも言うべき車輌である。タンク体はそろばん玉形(上部)と逆円錐台(下部)を組み合わせた形状である。積込はそれぞれのタンク上部に設けた積込口から行い、荷卸は各タンク体逆円錐台上方側面に設けられ前側デッキ(手ブレーキハンドルのある側)まで延びた吐出配管端部に設けられたカップリングに外部配管を接続して行う。タンク体逆円錐台上方側面に設けられた配管は、タンク内底まで延びていると推測される。また、吐出配管のタンク体近傍には開閉弁が設けられ、その操作は長大なリン機構により前側デッキから行うようにしている。荷卸し方式は圧縮空気による圧送方式で、その空気導入配管と各タンクへの分配機構が前側デッキに設けられていて、各タンクと吐出配管へ延びている。
  台枠は中央部にタンク体を落とし込む関係から中梁なし構造と推測され、側梁は厚みにある(高さ方向の断面が長い)ものとなっている。基礎ブレーキ装置は空気ブレーキで、ブレーキシリンダは台枠中央の側梁よりの左右に2個設けられ、リンク機構によりそれぞれの台車に作用する構造である。補助(留置)ブレーキ装置は手ブレーキである。
33 81 9306 515-2 RIV A-HWIEN Uacs 撮影:佐藤浩樹 2018.8.15 Kelenföld(ハンガリー)
タイプ6A47A Uacs 9306 オーストリア HWIEN →解説
31 81 9307 847-0 RIV A-GATXA Uacs 撮影:福田孝行 2019.5.20 Linz Hbf(オーストリア)
タイプ6A47A Uacs 9307 オーストリア GATXA →解説
タイプ6B52 52m3-14.45m-4TANK
 外観構造は平台枠の上に設けた台形錐の受台に4個のそろばん玉形タンクを取り付けた動くセメントサイトとも言うべき車輌である。タンク体はそろばん玉形(上部)と円錐台(下部)を組み合わせた形状である。タンク体上部には積込弁を設け、タンク体円錐部の受台上方には受台に沿って延びる荷卸し配管はそれぞれ設けられ、荷卸し配管はタンク体底部の吐出弁2次側まで延びていると推測される。荷卸し方式は圧縮空気による圧送方式で、受台側面中央下部には圧縮空気導入配管が設けられ受台内部で4つに分岐しバルブを介して接続されていて、バルブを開けることで個々のタンクに圧縮空気を送り込み、積荷のセメントを圧送する。 
  台枠は一般的な平台枠と推測され、台枠と大枠全体を覆う大型の受台は一体構造となっている。この様な構造のため側梁は一般的な溝形鋼が用いられている。基礎ブレーキ装置は空気ブレーキ、補助(留置)ブレーキ装置は手ブレーキである。
83 54 9308 955-0 CZ-LC Uacs 撮影:佐藤浩樹 2019.8.16 Kelenföld(ハンガリー)
タイプ6B52 Uacs 9308 チェコ LC →解説
83 56 9323 421-2 SK-RWTN Uacs 撮影:佐藤浩樹 2019.8.16 Kelenföld(ハンガリー)
タイプ6B52 Uacs 9323 スロバキア RWTN →解説
タイプ6C63 63m3-17.04m-4TANK
 外観構造は平台枠の上に設けた台形錐の受台に4個の球形タンクを取り付けた動くセメントサイトとも言うべき車輌である。タンク体は球形の下部に円錐台を組み合わせた形状である。タンク体上部には積込口を設け、タンク体は台枠内に落とし込まれ台車上部の大型の三角形の補強部材と4つの球形タンク体間を埋める受台が側梁上に溶接されタンク体と台枠が一体構造となっている。
  球形タンク体上部にはそれぞれ積込口が、タンク体下部の円錐台底には吐出弁がそれぞれ設けられている。4個の吐出弁2次側全てが1本の配管に接続され、横から見て右側の台車付近に接続カップリングが設置され、1か所の接続口を外部配管に接続することで、4つの吐出弁
から纏めて荷卸しできるようになっている。荷卸し方式は圧縮空気による圧送方式で、側梁上部に設けられた配管からタンク体の上部と下部吐出口付近に空気管が配管されていている。これとは別に側梁中央上部に圧縮空気導入配管が設けられているがこの先のルートは写真から判別できない。
  台枠は4つのタンク体が取り付けられる部分が太くなった側梁を用いた平台枠で、タンク体と一体構造となっている。なお、中梁はタンク体と干渉するため設けられていない。基礎ブレーキ装置は空気ブレーキ、補助(留置)ブレーキ装置は手ブレーキである。
33 80 9307 098-9 RIV D-VTGD Uacs 撮影:佐藤浩樹 2011.6.15 Köln West(ドイツ)
タイプ6C63 Uacs 9307 ドイツ VTGS →解説
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