吉岡心平のマーク

タキ20300形20303

私有貨車


 タキ20300形は35トン積ペーストサイズ剤専用車として、昭和45年10月に20300〜03の4両、昭和49年8月に20304、05の2両が川崎で製作された。

 積荷は製紙のサイジング(にじみ防止)に使用される薬品。松脂を加工して作る茶色いペーストで、不燃性で無害だが高粘度である。

 タンク体は耐候性高張力鋼製で、周囲には保温

用のキセを持ち、荷役方式は下出しだが高粘度のため、排出を圧力空気で補助する。車体に見えるS字管はこのためのものだ。
 昭和45年製のロット1は両側ブレーキ・TR41C台車だが、昭和49年製のロット2は保安対策車で、手ブレーキ・TR41E台車に進化した。

 所有者はすべてが播磨化成工業KKであった。平成2年3月に全車一斉に廃車となり形式消滅した。


●同一専用種別 タキ6350形6354(特別編117) 昭和46年川崎製で星光化学工業KK向。ドーム付タンク体。

           タキ6350形6356(特別編243) 昭和49年川崎製で星光化学工業KK向。ドームレスタンク体。


タキ20300形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
20300〜20303 S45 川崎 播磨化成工業KK
20304,20305 S49 川崎 播磨化成工業KK

【形式編3】050716作成R4BX2。