吉岡心平のマーク

タキ16200形16204

私有貨車

 形式
索引

タキ16100形
タキ16300形

 番号
ロット表

タキ16200
タキ16206

 ページ
索引

特別編838
特別編840

積荷
●構造

入口


 今回は化成品輸送用の35系タンク車から、タキ16200形酢酸ビニル専用車で唯一の日石輸送所有ロットを取り上げる。このロットは、酢酸での臨時使用を考慮していたことが特徴である。

 タキ16204は昭和44年10月日立で、16202〜16204の3両ロットの一員として製作された。

 設計比重は0.92・タンク容積は38mで、酢酸ビニルの標準値であった。
 タンク体はステンレス鋼製だが、酢酸輸送を考慮して通常のSUS304でなく、酢酸に適したSUS316を選定している。タンク寸法は両端直径1,850mm・中央直径2,300mm・長さ10,960

mmであった。周囲には厚さ110mmのウレタン断熱材と薄鋼板製の保冷キセがあるが、これも他車の75mmより厚い。
 荷役方式は珍しい上出し方式である。
 台枠は35系標準で、長さは10,500mm・BC間距離は7,500mm、ブレーキはKSD形積空+両側、台車はTR41Cであった。

 所有者は日本石油輸送KK・常備駅は犀潟であった。実際には電化の酢ビ輸送などに使用後、晩年はイソシアネートなどの輸送に供されていたようである。常備駅は昭和62年3月に名古屋南港、平成9年3月に郡山に移ったが、本車はその直後の同年6月に廃車されている。


■主要諸元
製造年   昭和44年10月
製造所   日立
設計比重  0.92
タンク容積  38.0m3
●上廻り
タンク形態 異径胴(C3)形ドームレス
タンク材質 ステンレス鋼(SUS316)
タンク板厚 胴板6mm・鏡板8mm
タンク両端直径 1,850mm
タンク中央直径 2,300mm
タンク長さ  10,960mm
熱絶縁   厚さ110mmウレタン

●荷役方式
荷役方式  上入れ上出し式
●下廻り
台枠形式    35系標準
台枠長さ    11,500mm
BC間距離   8,500mm
自連緩衝器  RD12
留置ブレーキ 両側
空気ブレーキ KSD254−305形積空
台車      TR41C

タキ16200形16204の写真

【写真1839】 タキ16200形16204 昭和62年8月9日 塩浜操駅にて P:吉岡心平


【特別編839】080108作成R4B、090921諸元追加。