吉岡心平のマーク

タキ11500形11503

私有貨車

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タキ11450形
タキ11600形

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解説


タキ11504

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特別編834
特別編836

積荷
●構造

入口


 初期のタキ11500形は、まだ圧送式荷役に対する設計が固まっていなかったこともあり、ロット毎にさまざまな設計手法が見られ興味深い。

 タキ11503は昭和43年6月日車支店製で、タキ11500〜11503の4両ロットの一員である。

 設計比重は1.04・タンク容積は38.5m3であった。

 タンク体はタキ43000形と同じF3形異径胴の中央部を極端に短くしたF3cs形を採用し、材質は耐候性高張力鋼、板厚は軽量化のため胴・鏡板ともに4.5mmであった。タンク寸法は両端直径2,050mm・中央直径2,630mm、そして長さ9,420mmであった。

 荷役装置はエアスライド併用の圧送式で、車端部には空気抜管が設置されている。積込口は2,550mm間隔で3個配置され、その間には小型の空気抜口が配置されていた。なお使用実績に合わせて昭和44年6月に改造を受けている。
 台枠は中梁省略形で、長さは10,300mm・BC間距離は7,000mmであった。ブレーキはKSD形積空に改造された。台車はTR41C形であった。

 所有者は富士セメントKK・常備駅は東室蘭であった。社名は親会社の合併により、昭和45年10月日鉄セメントKKとなった。東札幌にあったストックポイントへの輸送などに活躍していたが、ヤード系輸送廃止の影響を受けて、昭和59年12月に廃車となった。


タキ11500形11503の写真

【写真1835】 タキ11500形11503 P:吉岡心平所蔵


【特別編835】071231作成R4B。