吉岡心平のマーク

タキ11300形11301

私有貨車

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タキ11250形
タキ11350形

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ロット表

タキ11300

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特別編808
特別編810

積荷
構造

入口


 私有貨車研究の醍醐味に、同一形式でのスタイル違いの存在がある。今回はその極端な例として、同時期に二社で競作された2両が全く異なる外観となった例を取り上げよう。

 タキ11300形は35トン積リン酸専用車で、昭和43年8月に2両製作された。タキ11300は川崎で、そして今回紹介する11301は汽車東京で製作された。

 外観・構造は当時量産されていたタキ5750形をベースとしたものだが、タンク体をドーム付にしたため、印象は大きく変わった。
 設計比重は1.6・タンク容積は21.9mであった。

 タンク体はステンレス鋼製で、タキ11300号車と異なりフランジ構造で背の高いドームを持ち、タンク寸法は直径1,850mm・長さ8,400mmと、ドームの分だけ11300より短い。補強環はタンク外側に設置されていた。
 荷役装置は上出し上入れ方式で、配管・弁装置はドーム頂板に集中されている。
 台枠は10系特有のハット形鋼を中梁に用いたもので、長さは9,000mmであった。ブレーキはKSD形積空+両側、台車はTR41Cであった。

 落成時の所有者は日本化学工業KK・常備駅は郡山であった。晩年は半田埠頭を基地に運用され、写真は当時のものだが、平成9年2月に2両揃って廃車となった。


タキ11300形11301の写真

【写真1809】 タキ11300形11301 平成元年1月15日 半田埠頭駅にて P:吉岡心平

是非ともタキ11300号車と見比べて頂きたい。


【特別編809】070913作成R4BX3、071218R4B。