吉岡心平のマーク

タキ11300形11300

私有貨車

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タキ11250形
タキ11350形

 番号
ロット表


タキ11301

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特別編545
特別編547

積荷
●構造

入口


 今回は、半田埠頭を訪れるファンを銀色の車体で迎えてくれた、タキ11300形を取り上げよう。

 タキ11300形は35トン積リン酸専用車で、昭和43年に2両製作された。リン酸タンク車には、ユーザーにより構造の好みがあり、ステンレス製タンク体の本形式は、ゴムライニングタンク体のタキ11200形と並行製作されたので、ぜひ両者を比較して見て欲しい。

 タキ11300は昭和43年8月川崎製で、汽車製の01と競作されたが、両者は形態が全く異なる。

 外観はタキ5750形濃硫酸専用車に瓜二つで、タンク材質をステンレス製に変えて、荷重を5トン減としたものと言って良い。

 設計比重は1,58・タンク容積は22.1mであった。
 タンク材質はリン酸に適したモリブデン含有ステンレス鋼(SUS316L)で、寸法は直径1,850mm・長さ8,740mmと川崎製のタキ5750形に極めて近い。タンク塗色は銀色(地肌)であった。
 台枠は枕梁間の側梁を省略したもので、長さ10,000mmと、構造・寸法共にタキ5750形と同一である。ブレーキ装置は両側+積空、台車はTR41Cであった。

 所有者は日本化学工業KK・常備駅は郡山であった。晩年は同社のリン酸タンク車は半田埠頭駅に集結していたので、ご覧になった方も多いことだろう。平成9年2月に01共々廃車とり、本形式は形式消滅した。


■主要諸元
製造年   昭和43年8月
製造所   川崎
設計比重 1.58
タンク容積 22.1m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 ステンレス鋼(SUS316L)
タンク板厚 胴板6・鏡板9mm
タンク直径 1,950mm
タンク長さ  8,740mm

●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式
●下廻り
台枠形式   枕梁間側梁省略形
長さ      10,000mm
BC間距離  7,000mm
留置ブレーキ 両側
空気ブレーキ KSD203−254形積空
台車      TR41C形

タキ11300形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
11300 S4308 川崎 日本化学工業KK
11301 S4308 汽車東京 日本化学工業KK

タキ11300形11300の写真

【写真1546】 タキ11300形11300 昭和62年8月13日 半田埠頭駅にて P:吉岡心平


【特別編546】041126作成R4、050408R4A、050707ロット表追加、060731ロット表R2、070913ロット表R3+R4
A2、080520R4BY、131210諸元追加+R4C。