吉岡心平のマーク

タム3050形3064

私有貨車

 形式
索引

タム3000形
タム3100形

 番号
[ロット表]

タム3057
タム3074

 ページ
索引

特別編770
特別編772

積荷
●構造

入口


 タム3050形はやっかいな形式で、銀色塗装の普通鋼製タンクがあったり、反面黒塗りのSUS・アルミタンクが居たりする。今回は前者の例を紹介しよう。

 タム3064は3062〜3066からなる5両ロットとして、昭和29年11月に飯野で製作された。日立製のタム3056〜3061との競作である。
 飯野製のタム3050形は多くのロットがあるが、本ロットはその第一号となった記念すべきロットで、普通鋼製のキセ無しタンク体が特徴である。

 設計比重は1.05・タンク容積は14.5mであった。
 タンク体は普通鋼製で板厚は胴板9mm・鏡板12mmと標準的であった。タンク内面には積荷の

汚染を防ぐため、耐ホルマリン性のある「カシュー耐薬品プライマー」と「カシュー透下塗」を各一回づつ塗装し、また波除板にはステンレス鋼を奮発している。タンク寸法は直径1,740mm、長さ6,326mmと標準的だが、受台はいささか車端に寄っていた。塗色は同社特有の白(銀?)である。
 台枠は平形で、長さは7,100mm・軸距は4,000mm、ブレーキはKD180形空気+片側、走り装置はリンク式からヨンサントウで二段リンクに改造されている。

 落成時の所有者は日本瓦斯化学工業KK・常備駅は焼島であった。昭和46年12月に合併で三菱瓦斯化学KKとなり、昭和52年5月には内外輸送KKに移籍し新興駅常備となったが、昭和60年6月に廃車された。


■主要諸元
製造年   昭和29年11月
製造所   飯野
設計比重 1.05
タンク容積 14.5m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 普通鋼
タンク内面 カシュー焼付
タンク板厚 胴板9・鏡板12mm
タンク直径 1,740mm
タンク長さ 6,326mm
●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      7,100mm
軸距      4,000mm
留置ブレーキ 片側
空気ブレーキ KD180形
走り装置   リンク式→二段リンク式

タム3050形3064の写真

【写真1771】 タム3050形3064 昭和42年11月 王子駅にて P:遠藤文雄

ヨンサントウ前のため、走り装置は二段リンク式に改造される前である。

【遠藤さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編771】070424作成R4A、081023R4BY、100818R4B、131117諸元追加+R4C。