吉岡心平のマーク

タム4500形

私有貨車

 形式
索引

タム4000形
タム4600形

 番号
[ロット表]


 ページ
[索引]

図面編15
図面編17

●積荷
●構造

入口


 タム4500形は15トン積ソフトピッチ専用車で、昭和18年に一ロット2両が製作された。

 ソフトピッチなる専用種別は後にも先にも本形式が唯一ものもで、その詳細は不明だが、製造された時期とその所有者から、アルミ精錬用の自焼式電極に用いる石油ピッチの代替品ではないかと思われる。

 ともあれ本形式は、タム4500と4501の2両が昭和18年10月新潟で製作された。物資が欠乏した戦時中に製作されたのは、用途が重要な軍需物資であるアルミニウムの増産に関わっていたためである。

 外観と構造は重油タンク車に酷似するが、設計比重が1.25と大きいため、全体に小柄である。
 タンク体は普通鋼製で、タンク直径は1,600mm・長さは6,300mm、内部には重装備の蒸気加熱管があった。
 台枠は平形で、長さは6,800mm・軸距は3,800mm、走り装置はリンク式であった。

 落成時の所有者は東洋軽金属KK・常備駅は大牟田であった。敗戦により用途を喪失し、昭和27年3月には三池合成工業KK、同31年5月には三井金属工業KKに移籍したが、昭和31年10月に2両揃ってタム4900形亜硫酸パルプ専用車に改造され、形式消滅した。


タム4500形の図面

【図16】 タム4500形


【図面編16】080820R4B。