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タキ2500初代形2500初代

私有貨車

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タキ2200形
タキ2500二代形

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特別編558
特別編560

積荷
●構造

入口


 3軸車と言えば「タサ」を想起するが、高比重の積荷では「タキ」となる例もあった。

 タキ2500初代形は25トン積濃硫酸専用車で、昭和5年2月川崎で2両製作された。なおタキ2500二代形も同じ荷重・積荷だが、存在期間が重複していないので、本稿では別形式として扱う。

 昭和4年から5年にかけて、大日本人造肥料では希/濃硫酸輸送用として、当時としては破格の大型車である3軸タサ・タキを大量に増備した。内訳は20トン希硫酸及びリン酸のタサ400形9両・24トン濃硫酸のタサ2000形6両、そして25トン濃硫酸の本形式2両であった。メーカーでは日車8両・汽車5両・雨宮2両・川崎2両となっている。

 タンク体は普通鋼を鋲接で組立てたもので、直径は1,630mm・長さは6,560mmと、他社製より太くて短い。鋲接継手は重ね合せでなく突き合せで、上に幅広の継手板を重ねるタイプとされたが、これは漏洩を防止するため、胴板同士に溶接を併用したためと思われる。
 台枠は平形で長さは7,400mm・軸距は2,250mm×2で、これも競作形式より短い。25トン積と他社製より1トン余計に積めた原因はこの辺りにありそうだ。

 所有者は大日本人造肥料KK・常備駅は速星であった。落成から僅か8ケ月後の昭和5年10月、13トン積アンモニア水専用車であるタ1800形に2両揃って改造され、形式消滅した。


●関連形式 タサ1200形1220 昭和12年新潟製の3軸車で、こちらは溶接タンク体と近代的。


タキ2500初代形2500初代の写真

【写真1559】 タキ2500初代形2500初代 P:吉岡心平所蔵


【特別編559】050104作成R4、050412R4A、070716R4A2、090129R4BY、131005R4C。