吉岡心平のマーク

タ3100形3125

私有貨車

 形式
索引

タ3050形
▼タ3200形

 番号
[ロット表]

タ3107

 ページ
索引

特別編559
特別編561

積荷
●構造

入口


 タ3100形は既に3107を解説したが、今回はより標準的なタイプを取り上げよう。

 タ3100形は所謂「タム100形改造転用車」の仲間で、昭和22〜34年に26両がタム100二代形濃硝酸専用車から改造された11トン積酢酸・無水酢酸専用車である。

 タ3125は本形式の最終ロットに属し、昭和34年3月に3122〜25の4両がタム1114・1121二代・1123・1125から改造された。専用種別は「酢酸及び無水酢酸」で、初めから併用だったのはこのロットが唯一である。
 種車のタム1125は昭和18年10月日立製で、戦時中の火薬増産のため量産された戦時形の一両であった。

 濃硝酸から酢酸・・・への変更では、タンク体には特に手を加えず、荷重減に伴い下廻りの担いバネを交換した程度と軽微なものだった。
 なおタンク体に見える「タガ」は、アルミ製タンク体の変形を防止するための補強材で、写真を良く見るとタンク中央部は既に扁平に変形している。
 台枠以下は種車のままで、走り装置は一段リンク式だったが、ヨンサントウで2段リンク式に改造されている。

 改造時の所有者は新日本窒素肥料KK・常備駅は水俣であった。社名は昭和40年1月チッソKKに変り、昭和41年3月には子会社のチッソ石油化学KK所有に移籍し、浜五井駅常備となった。ヨンサントウは無事に乗り切ったが、老朽化は如何ともし難く、昭和49年4月に廃車となった。


タ3100形3125の写真

【写真1560】 タ3100形3125 昭和44年2月25日 安治川口駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編560】050105作成R4A、070831R4A2、090129R4BY、130409R4C。