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タサ1200形1220

私有貨車

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タサ1100形
タサ1300形

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ロット表


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特別編554
特別編556

積荷
●構造

入口


 今回は、久々の3軸タンク車を取上げる。

 タサ1200形は20トン積濃硫酸専用車で、昭和11〜12年に23両製作された。戦後には、他形式の改造で4両が追加されている。

 タサ1220は本形式唯一の新潟製で、昭和11年4月に落成した。同社は一月前に25トン積のタキ2500形を製作しており、重量面でゆとりのある「タサ」とされたのは、ユーザーの好みによるものと思われる。

 普通鋼製のタンク体は全溶接組立で、寸法は直径1,400mm・長さ7,424mmと、当時の標準車であるタム400形15トン車のタンク体を延長したものと言って良いだろう。タンク内面には発煙

硫酸を輸送するためか、温水加熱管が装備されていた。
 台枠は平形で、3軸車では最も後期の登場のため近代的な作りであった。長さは8,300mm・軸距は2,650mm×2で、走り装置は長1段リンク式であった。

 落成時の所有者は東硫化学工業KK・常備駅は新興であった。昭和15年2月に保土谷化学工業KKに改称し、昭和19年5月〜昭和23年9月の間は統制会社に移行し、発煙硫酸輸送に使用された。戦後は保土谷化学工業KKに戻ってからは郡山駅常備となり、カセイソーダ輸送に使用されていたようだが、昭和30年10月に保温キセの取付工事を行い、タラ420形17トン積カセイソーダ液専用車に形式変更され姿を消した。


●関連形式 タキ2500初代形2500初代 昭和5年川崎製の3軸車で、鋲接タンク体が古典的。


【特別編555】041230作成R4、050104リンク追加、050408R4A、070831R4A2、080208ロット表R3追加、
090208R4BY。


タサ1200形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
1200〜1219 S1111〜1201 大阪   朝鮮鉱業開発KK
1220 S1104 新潟 東硫化学工業KK
1221,1222 S1107 大阪 日本曹達KK
1223 不明 不明 タラ300 306 新潟硫酸KK

タサ1200形1220の写真

【写真1555】 タサ1200形1220 P:吉岡心平所蔵