吉岡心平のマーク

タサ1100形1104

私有貨車

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タサ1050形
タサ1200形

 番号
[ロット表]


 ページ
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形式編260
特別編262

積荷
●構造

入口


 タサ1100形については、拙著「3軸貨車の誕生と終焉」で詳説したが、未出の写真があったので、ここで取り上げることにしよう。

 タサ1100形は20トン積ベンゾール専用車で、昭和10年4月に日車本店で6両まとめて製作された。
 外観・構造は、2ケ月前に日車が製作したタサ600形石油類専用車のタンク体を、一回りスリムにしたもので、3軸タンク車では最終期に作られたため、近代的なスタイルであった。
 普通鋼製のタンク体は全溶接で、直径1,868mm×長さ8,476mmである。ドームは吐出管との関係で、タンク中心からやや片寄っていた。タンク体と台枠との固定もセンタアンカ方式である。タ

ンク帯金は日車製に特有のターンバックル式だ。
 台枠は平台枠で、長さは8,560mm・軸距は2,740mm×2であった。走り装置は3軸貨車標準の長一段リンク式で、例によって中央軸は、ブレーキシューを持っていない。

 所有者は日本製鉄KK・常備駅は東室蘭であった。戦後、集中力排除法により所有者は富士製鉄KKとなり、昭和45年7月には再統合により新日本製鉄KKとなったが、終始東室蘭を離れることはなかった。最後まで残った3軸タンク車として記憶される形式で、写真のタサ1104と05は昭和49年9月、残る4両は昭和50年2月に廃車となったが、廃車後も暫くは構内輸送用タンク車として使用されていた。


タサ1100形1104の写真

【写真1261の1】 タサ1100形1104 昭和49年7月26日 東室蘭駅にて P:吉岡心平

タサ1100形1104の写真

【写真1261の2】 タサ1100形1104 昭和49年7月26日 東室蘭駅にて P:吉岡心平

中央の軸に、ブレーキ装置が装置されていないことが良く判る。


【特別編261】020830作成、021104リンク変更、031214R4、050501R4A、070823R4A2、090521R4BY、140116R4C。