吉岡心平のマーク

タキ1400形11403

私有貨車

 形式
索引

タキ1250形
▼タキ1450形

 番号
[ロット表]

タキ1489

 ページ
索引

特別編553
特別編555

積荷
●構造

入口


 「タキ11403」と聞いて形式が直ぐに判る人は、私有貨車の奥義を窮めたと言っても良いだろう。

 タキ1400形は裸タンクの30トン積カセイソーダ専用車で、類形式では初期の作品として位置付けられる。保温キセが普及した昭和30年代以降は、温暖地・短距離輸送用に限られたからだ。

 タキ11403は昭和40年6月川崎製で、11400〜03からなる4両ロットの一員であった。
 疑問点の第一はユーザーがデンカだった事だ。同社は寒冷地に位置しするため、裸タンクの苛性ソーダ専用車は皆無であった。第二にデンカと川崎の組合せである。第三は設計比重1.45で、デンカ標準の1.47より低い。第四はタキ11400〜02の3両が、落成から僅か半年でタキ2800形12933〜35に改造され、残ったラストナンバーで

ある本車は日軽加工に譲渡された。
 以上から推察すれば、他社、恐らくは日軽加工向の注文流れをデンカが引取ったように思える。

 タンク体は普通鋼製で内面はエポキシコーティングされ、寸法は直径1,850mm・長さ8,025mmであった。
 台枠は平形、長さ8,900mm・BC間距離5,600mmである。台車はTR41Cから第一次改造によりTR41Dとなった。

 落成時の所有者は電気化学工業KK・常備駅は青海であった。僅か半年後の昭和40年12月、日軽化工KKに移籍し岩淵駅常備となった。駅名は昭和45年6月に富士川に改称された。三保への自社向カセイソーダ輸送に充当されていたが、昭和59年12月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和40年5月
製造所   川崎
設計比重  1.45
タンク容積 20.7m3

●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 普通鋼
タンク内面 エポキシ
タンク板厚 胴板9・鏡板12mm
タンク直径 1,850mm
タンク長さ 8,025mm

●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式S字管付
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      8,900mm
BC間距離  5,600mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KD254形
台車      TR41C→TR41D形
         (第一次台車改造)

タキ1400形11403の写真

【写真1554】 タキ1400形11403 昭和49年12月31日 富士川駅にて P:吉岡心平


【特別編554】041229作成R4A、070831R4A2、090208R4BY、130811諸元追加+R4C。