吉岡心平のマーク

タキ8300形8304

私有貨車

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タキ8250形
タキ8350形

 番号
ロット表

タキ8301

 ページ
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特別編494
特別編496

積荷
●構造

入口


 ラテックスは以前私有貨車セミナーで紹介したため、弊サイトではあまり解説していない乱用種別の一つだ。

 タキ8300形は30トン積ラテックス専用車で、昭和35〜40年に5両が作られた。30トン車と言えばタンク車の本流で、数はもっと多くて良い筈だが、ラテックスの場合は30トン積でもタンク材質が異なるとタキ8350形と別形式にしたこと、25トン車がタサ1700形の転用改造により大量に供給されたこと、の理由により少数に留まっている。

 タキ8304は昭和40年12月東急で製作され、8月製の8303と2両で1ロットであった。

 タンク体は普通鋼製で、内面には純度保持のためフェノール樹脂が焼付けられていた。タンク寸法は直径1,950mm・長さ10,330mmで、周囲には厚さ100mmのグラスウールと薄鋼板からなる保温キセがあった。
 荷役方式は下出し方式だが、吐出弁にテコ式を採用したため、テコの分だけドームは偏っている。

 落成時の所有者はダウケミカル・インターナショナルリミテッドで、昭和48年3月以降は旭ダウKK所有となった後、昭和57年8月には両社の合弁改称により、旭化成工業KKとなった。写真は大楽毛駅で撮影したもので、遥か北海道にも運用されていたようだ。平成10年6月に廃車となった。


【特別編495】040604作成R4、040908リンク変更、050419R4A、050802ロット表追加、060720ロット表R2、
070902ロット表R3+R4A2、090422R4BY。


タキ8300形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
8300 S3504 日車本店 野村貿易KK
8301,8302 S4003 東急 ダウケミカルインターナショナルリミテッド
8303,8304 S4008〜4012 東急 ダウケミカルインターナショナルリミテッド

タキ8300形8304の写真

【写真1495】 タキ8300形8304 昭和49年7月23日 大楽毛駅にて P:吉岡心平