吉岡心平のマーク

ホキ10000形10254

私有貨車

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ホキ9800形
ホキ34200形

 番号
ロット表

ホキ10052

 ページ
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特別編491
特別編493

●積荷
構造

入口


 今回は昨今掲示板を賑わしている「デンカ」のホキ10000形を解説しよう。

 ホキ10000形は35トン積石灰石専用車で、昭和55〜56年に272両製作された。第二次オイルショック対策の一環として、エネルギー転換を促進するための補助金により製作されたとされる。

 ホキ10254は昭和56年1月富士重製で、電気化学が作ったホキ10251〜71からなる22両ロットの一員であった。

 外観・構造は従来の国鉄車とは一変し、輸出向石炭車に酷似したものとなり、耐候性高張力鋼製の車体は、長さ9,065mm・幅2,470mmであった。先立って製作されたチチプ向とは側面の縦補強の入り方が異なるが、これは硫黄分による腐食を考慮して板厚を増したためである。

 底扉は秩父ヲキと良く似たものが底面を4分割して配置されていた。開閉は空気操作式で、シリンダは両端のデッキ上にあり、引通した空気管により遠隔操作が可能だが、実際の使用方法は地上設備との関係もあり不詳である。
 台枠は長さは13,100mmの中梁省略形で、38系タンク車に良く似たものである。枕梁付近にあるツバ付円柱は移動時にウインチ引きするためのロープ掛けだ。ブレーキ装置は従来方式では前後台車間を繋ぐのが困難なため、KRSD形積空ブレーキを採用した。車体前後に2個のゴム製ダイヤフラムを装備し、個々の台車に作用させる。台車はTR213Cであった。

 所有者は電気化学工業KK・常備駅は青海であった。同社所有のグループは黒井・富山港〜青海間の輸入炭輸送に使用されていたが、平成8年6月に22両全てがまとめてに廃車となった。


【特別編492】040522作成R4、050419R4A、070724R4A2、090427R4BY。

ホキ10000形10254の写真

【写真1492】 ホキ10000形10254 P:吉岡心平所蔵