吉岡心平のマーク

ホキ34200形34230

私有貨車


 八王子市の白石さんのリクエストは「ホキ34200形」である。同車は最近まで青梅〜南武線で運用されていたので、ご存知の方も多いことだろう。

 ホキ34200形は一見して判るように、ホキ4200形に屋根を被せた車両である。積荷の飛散による沿線の公害防止が目的だったようだ。屋根はアルミ製として軽量化したが、その分荷重は2トン減の28トンとなっている。
 ……と書いてしまえばそれまでだが、実は荷重減の理由が一寸変わっている。通常は荷重を減らすのは、軸重により総重量が制限されるためだが、本形式では改造後の総重量はたかだか45トンと、まったく問題ないレベルであった。それでは何故制限したのだろうか? その理由は、車体重心高のアップによる走行性能の悪化を防止するためであった。

 ホキ4200形からの改造は2期に分けて実施された。昭和51年11月〜52年8月改造の75両は、ホキ4230〜65、67〜99、14200〜05(66は事故廃車による欠番)が種車で、改造後の番号は原番号+30000を基本としたが、10000台の車両は44200以降とせず34300以降にまとめられた。昭和58年12月に追加された19両は、ホキ4200〜03、07〜14、23、25、14206〜09が種車で、残存車からピックアップした。写真のホキ34230は、一見半端な番号に見えるが、実は本形式のトップナンバーであった。

 所有者は奥多摩工業KK・常備駅は奥多摩であった。運用については皆様お馴染みなのでここには記さないが、昭和63年4月に運用減により約半数が廃車され、その後平成6年7月に最後まで残った50両の淘汰により形式消滅した。


無蓋ホッパ車のガイド

●参考文献 一緒に運用されていたホキ4700・チキ80000形については私有貨車セミナー第65・66回に掲載されている。


【特別編22】010210作成、030323リンク追加、030506リンク変更、040425R4、050510R4A、071107R4A2。

ホキ34200形34230の写真

【写真1022の1】 ホキ34200形34230 昭和56年8月16日 塩浜操駅にて P:吉岡心平

ホキ34200形34230の写真

【写真1022の2】 ホキ34200形34263 平成2年8月5日 東高島駅にて P:吉岡心平