吉岡心平のマーク

タキ43000形143645

私有貨車

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タキ42750形
タキ44000形

 番号
[ロット表]

タキ43568

 ページ
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特別編478
特別編480

積荷
●構造

入口


 リクエストにお答えして、ステンレス製タンク体のタキ43000形を取上げる。

 石油の集約輸送用として開発されたタキ43000形は、昭和42年から49年にかけて量産された後、保安度向上の影響で一旦中断した後、優れた輸送効率が惜しまれ、昭和57年に製作が再開された。しかしその増備は単発的で、再び製作は途絶えたが5年後の昭和62年、忽然と一両だけ試作されたのがこの車両である。

 タキ143645は昭和62年3月日車で製作された43トン積ガソリン専用車。石油製品を輸送するタンク車で初のステンレス製タンク体、かつ昭和最後のタンク車として知られる。
 なお番号の143645は従来の最終番号の次に10万を加えたもので、本来のルールではタンク材質が変わると新形式とするのだが、本形式の場合は番台別けで済ませたている。

 さて肝心のステンレス製缶体だが、採用理由は良く判らないのが実態だ。アルミ製なら軽量化と言うメリットがあり、諸外国でも多数の試作例があるが、ステンレスとした例は聞いたことが無い。
 タンク体は魚腹形のF3タイプ異径胴で、材質はステンレス鋼(SUS304)である。寸法は両端直径2,230mm・中央直径2,850mm・長さ11,680mmと、タキ43600番台をプロトタイプとしたが細部は微妙に異なっていた。タンク踏板は軽量化のため小型になった。塗色はステンレス部分は地肌で、残り部分は青でなく黒であった。
 台枠長さは12,960mmで、タキ43600番台と同一であった。台車は廃車発生品のTR215を改造したTR215Gを使用したが、この台車は本車が唯一の使用例であった。

 所有者は日本石油輸送KK・常備駅は名古屋南港であった。同駅のコンテナ荷役拡大により、平成9年3月に郡山に移動し、現在に至る。


タキ43000形143645の写真

【写真1479の1】 タキ43000形143645 平成2年8月18日 浮島町駅にて P:吉岡心平

タキ43000形143645の台車の写真

【写真1479の2】 TR215G台車 平成2年8月18日 浮島町駅にて P:吉岡心平


【特別編479】040320作成R4、050430R4A、070904R4A2、091209R4B。