吉岡心平のマーク

タキ14800形14831

私有貨車

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タキ14700形
タキ14900形

 番号
ロット表

タキ14829

 ページ
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特別編430
特別編432

●積荷
●構造

入口


 タキ14800形は35トン積カプロラクタム専用でナイロン原料の輸送用だが、所有者によって2グループに大別される。宇部興産グループは14800,01,03〜06,21〜29の15両で、既にタキ14804を紹介したが、今回は銀キセが特徴の三菱化成グループの例を取り上げる。

 タキ14831は14830と一緒に昭和55年11月三菱で製作された。前作から10年以上隔たった増備のため、各所に保安度向上施策が盛り込まれ、細部が変更されている。

 外観・構造は三菱グループ在来車に酷似し、タンク材質はステンレス鋼製で変わらないが、寸法は両端直径1,850mm・中央直径2,415mm、そして長さ10,050mmと、15mm太く20mm長くなった。加熱装置は従来車と同様、タンク外面に加熱管を取り付けた外部方式である。

 本形式の特徴である、積荷を溶融状態で輸送するため厚さ150mmポリウレタンからなる高性能保温装置はいまだに健在で、ステンレス薄板を用いた銀キセも従来通りであった。
 台枠は35系だが、手ブレーキとなったため、片端にデッキが付いた。台枠長さは11,030mmで、ブレーキ装置は手+積空で、積空の採用は本形式で初めてである。台車は35系では稀なTR213Cであった。

 所有者は三菱化成工業KK・常備駅は黒崎であった。運用先は日本レイヨン/ユニチカ宇治で、ナイロン原料を輸送していたので、京都駅などで見た方も多いことだろう。運用廃止の後は、日本陸運産業KKに移籍し、神栖駅常備となった。写真は無水マレイン酸輸送に使用されていた頃のもので、その後は休車となり神栖駅構内に留置されていた。


■主要諸元
製造年   昭和55年11月
製造所   三菱
設計比重 1.01
タンク容積 34.6m3
●上廻り
タンク形態 異径胴(特殊)形ドームレス
タンク材質 ステンレス鋼(SUS304L)
タンク板厚 胴板6・鏡板8mm
タンク両端直径 1,850mm
タンク中央直径 2,415mm
タンク長さ 10,050mm
熱絶縁   厚さ150mmウレタン
付帯設備 外部蒸気加熱管
●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式
●下廻り
台枠形式   35系標準
長さ      11,300mm
BC間距離  7,730mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KSD180−254形積空
台車      TR213C形

タキ14800形14831の写真

【写真1431】 タキ14800形14831 平成3年12月30日 新南陽駅にて P:吉岡心平


【特別編431】031028作成、031221R4、050421R4A、070718R4A2、080812R4BY、100411R4B、130822諸元追加+R4C。