吉岡心平のマーク

タキ14900形14900

私有貨車

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タキ14800形
タキ15600形

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[ロット表]


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特別編153
特別編155

積荷
●構造

入口


 今回のリクエストはタキ14900形である。頂いたメールには、「新製車なのに、なぜ39トン積になったのか不思議なんですが・・・」とある。

 タキ14900形は39トン積のホルマリン専用車。一形式一ロットで、昭和44年3月に汽車東京で5両が製作された。

 本形式の特徴は、古瀬さんもご指摘のように39トンという半端な荷重にある。昭和42年に登場したタキ43000形は、軸重制限一杯まで荷重を増やした「極限設計車」であった。この動きは化成品タンク車にも波及し、従来は5トン刻みだった荷重の制限を撤廃し、極限設計車も設定できるようになった。但し設計によりさまざまな荷重が誕生することを防止するため、専用種別ごとに標準となる設計国鉄が認定することとした。これが「端数トン

数」制度で、本形式はその適用第一号である。
 外観・構造は35系フェーズB(TR41C台車・両側ブレーキ)に属し、タンク体は内面をエポキシ処理した耐候性高張力鋼製である。タンク体を太く短くしてまで自重軽減したが、惜しむらくは40トン積には1トン足りなかった。タンク容積がほぼ同じタキ13800形と、スタイルを比較してみるのも一興だろう。台車はTR41Cから、第二次台車改造でTR41DSとなった。

 所有者は日本水素工業KK・常備駅は宮下であった。会社名は昭和46年6月に日本化成KKに変更された。主に石巻港にあったベニヤメーカーに、合板用接着剤原料のホルマリンを輸送していたが、昔々には巣鴨などにも姿を見せていた。タキ14902以降は平成9年6月、00と01は平成10年6月にそれぞれ廃車となった


■主要諸元
製造年   昭和44年3月
製造所   汽車東京
設計比重 1.08
タンク容積 36.1m3

●上廻り
タンク形態 異径胴(C3)形ドームレス
タンク材質 耐候性高張力鋼
タンク板厚 胴板6・鏡板8mm
タンク両端直径 1,950mm
タンク中央直径 2,400mm
タンク長さ   9,610mm

●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   35系標準
台枠長さ   10,000mm
BC間距離  7,000mm
留置ブレーキ 両側
空気ブレーキ KSD203−254形積空
台車      TR41C→TR41DS形
         (第二次台車改造)

タキ14900形14900の写真

【写真1154】 タキ14900形14900 昭和54年7月25日 石巻港駅にて P:吉岡心平


【特別編154】020126作成、020327リンク追加、020617リンク追加、031221R4、041102リンク変更、050331
R4A、070705R4A2、081115R4BY、131001諸元追加+R4C。