吉岡心平のマーク

タ2900形2926二代

私有貨車

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タ2800形
タ3000初代形

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特別編431
特別編433

積荷
●構造

入口


 私有貨車セミナーでタム100二代形の転用改造車を紹介してから、随分と時間がたった・・・

 タ2900形は8トン積メタノール専用車で、戦後余剰化したタム100二代形濃硝酸専用車やその改造車から、改造ないし再改造された形式である。昭和21〜33年にタ2900〜2930が31両が誕生したが、タ2905と2920〜26の7両は他形式に改造後、再び本形式に復元されたため、総数としては38両が在籍したことになる。

 タ2926二代は、昭和33年11月にタ3050形10トン積ホルマリン専用車であるタ3056から専用種別変更された。生まれは第一海軍火薬廠の所有車としてタム100二代形1155として昭和18年頃に楠木機械で製作されたが、敗戦でいったん除籍された。その後、昭和25年にタム1155二代として復活、三油興業から東洋高圧の所有となり、

昭和27年4月タ2926初代に改造、昭和28年7月タ3050形3056に専用種別変更を経て、昭和33年に再たびタ2900形に戻った訳である。

 改造といっても、タンク体・台枠共にタム100形のものをそのまま転用したため、荷重減少に伴い担バネやブレーキ率を交換・変更した程度と軽微であった。このためタンク体は高純度アルミニウム製で、荷役装置も圧力空気による上出しのままであった。敢えて改造しなかったのは、たまたま地上設備が適合したのと、ホルマリンや濃硝酸への復活を考慮したためだろうか。
 台枠以下は種車のままだが、写真のタ2926二代はヨンサントウで二段リンクに改造されている。

 所有者は東洋高圧工業KK・常備駅は大船であった。仲間がタ3050形に戻った後も、唯一のタ2900形として残り、昭和48年頃廃車となった。


【特別編432】031103作成、031213R4、050421R4A、070802R4A2、090212R4BY。

タ2900形2926の写真

【写真1432】 タ2900形2926 昭和44年6月19日 大船駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】