吉岡心平のマーク

タキ42200形42203

私有貨車

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タキ42150形
タキ42250形

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ロット表


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特別編340
特別編342

積荷
●構造

入口


 今回は、保安度向上の影に咲いた仇花であるタキ42200形を取上げる。

 タキ42200形は34トン積アニリン専用車で、昭和53年に6両がタキ2100形石油類専用車から改造された。当時は保安度向上のため、タンク車構造の見直しが盛んに行なわれた。

 この観点から問題となった積荷の一つにアニリンがある。これまでアニリンは、石油類専用車の臨時専用種別変更でも輸送可能だったが、有毒性を考慮して、今後は上出し方式のタンク車が必須と査定された。上出し方式の遊休車を持つ所有車は、これの転用で切り抜けたが、それが叶わないユーザーは、石油類タンク車を上出し方式に改造することになった。この一環として誕生したのが本形式と言う訳である。

 タキ42203は昭和53年3月日車で、タキ210

0形2328から改造された。種車は昭和35年6月日車支店でタキ2323〜32の一員として製作され、所有者は出光興産KKであった。

 設計比重は1.02、タンク容積は33.3m3である。普通鋼製のタンク体は直径2,050mm・長さ10,700mmであった。改造では加熱管装置を撤去し、鏡板の点検蓋は溶接で固定された。
 荷役装置は上出し方式に変更され、液出管と空気管を新設し、従来の吐出管は撤去された。
 台枠以下は種車のものをそのまま流用し、長さは11,400mm・BC間距離は8,100mmである。ブレーキと台車は種車時代のKD形とTR41Cのままである。

 所有者は日本陸運産業KK・常備駅は前川であった。三井系のアニリン輸送に使用されたようだが、平成元年9月に形式6両が一斉に廃車され、形式消滅している。


●関連形式 タキ42100形42101 同様な転用車の例、オルソクロルアニリン専用。

        タキ42150形42150 同上、メタクレゾール酸専用。

ガソリン・石油類専用車のガイド(タキ編)


タキ42200形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
42200〜42205 S5303 日車▲ タキ2100形 2248〜2250,2328〜2330 日本陸運産業KK

タキ42200形42203の写真

【写真1341】 タキ42200形42203 昭和57年3月23日 宮浦駅にて P:吉岡心平


【特別編341】030201作成、031224R4、040717リンク追加、070612R4A2、090429ロット表R3追加+R4BY、100902R4B。