吉岡心平のマーク

タキ42150形42150

私有貨車

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タキ42100形
タキ42200形

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特別編80
特別編82

●積荷
●構造

入口


 滋賀の古瀬さんのリクエストにお答えして、タキ42150形30トン積メタクレゾール酸専用車を紹介する。
 「タンク車の保安度向上」は、さまざまな変化をタンク車にもたらしたが、その一つに毒性のある積荷の下出し荷役方式の禁止があった。困ったのは石油系タンク車の臨専扱いで輸送していた有機酸・有機アミンなどで、対策としては生まれつき上出し方式のタキ6900形アクリルニトリル専用車などを転用するか、余剰化した石油系タンク車を上出し方式に改造した専用車を製作するか、二つの選択肢から選ぶことになったのである。

 タキ42150形は昭和53年2月日車でタキ2100形2323、2324、2326から改造された。種車は3両すべてが昭和35年6月日車支店製で、出光興産が所有していた車両であった。

 タンク体は種車のものを使用したが、石油類時代の下出し方式の吐出弁・吐出管は撤去され、空気圧による上出し方式の荷役装置を新設した。液出・加圧用のS字管が追加されただけで、全く別の形式に変身したから不思議なものである。
 タンク内部の加熱管は不要となり撤去されたため、鏡板には加熱管と点検蓋を埋めた跡がはっきりと残された。
 台枠以下の下廻りはすべてタキ2100形時代と同一であった。

 所有者は日本陸運産業KK・常備駅は前川だったが、常備駅は昭和54年2月に西八幡に異動した。余談だが東室蘭からのメタクレゾール酸輸送には、タキ6900形アクリルニトリル専用車が投入されている。廃車は3両同時で、昭和60年3月に姿を消している。


●同一専用種別 タキ11650形11650  昭和56年日車改造、タキ1500形を改造した35トン車。

●関連形式    タキ42100形42101 同様な転用車の例、オルソクロルアニリン専用。
           タキ42200形42203 同上、アニリン専用。


タキ42150形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
42150〜42152 S5302 日車▲ タキ2100形 2323,2324,2326 日本陸運産業KK

タキ42150形42150の写真

【写真1081の1】 タキ42150形42150 昭和55年2月3日 千葉貨物ターミナル駅にて P:吉岡心平

タキ42150形42150端面の写真

【写真1081の2】 タキ42150形42150の端面 昭和55年2月3日 千葉貨物ターミナル駅にて P:吉岡心平


【特別編81】010720作成、010811本文修正+リンク追加、020712本文修正、031224R4、050410R4A、090209R4BY、090627ロット表R3追加、100902R4B、140226R4C。