吉岡心平のマーク

タキ21350形21371

私有貨車

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タキ21300形
タキ21600形

 番号
ロット表

タキ21369

 ページ
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特別編315
特別編317

●積荷
●構造

入口


 今回のリクエストは、タキ21350形の改造グループである。

 タキ21350形35トン積塩素酸ソーダ液専用車のうち21371〜75の5両は、昭和62年富士重で、タキ21600形21611〜15から改造された。
 種車は昭和53年富士重製の35トン積塩素酸ソーダ専用車で、改造により粉体から水溶液の輸送用車へ姿を変えたことになる。
 積荷は水溶液が漂白剤として製紙・パルプ工業に用いられるが、粉体の方が輸送効率が良いので、北海道向などの遠距離輸送ではストックポイントまで粉体で輸送し、同地で水溶液としてユーザーに配送していた。ところが青函トンネル開通により、粉体は爆発性ありとして通過禁止とされたため、やむなく水溶液の輸送に切り替えた。これにより転用改造されたのが、今回紹介する5両である。

 種車は最新鋭の38系タンク車であったため、タンク体・台枠は共に種車のものを流用した。種車のタンク体は粉体用のため、設計比重は1.58と大きいが、荷卸し時に温水を注入して溶解する設計であったため、水溶液用としてもそのまま使用することが出来た。4箇所あった積込口や掃除口などはすべて閉塞され、周囲には厚さ50mmのグラスウール断熱材と薄鋼板製のキセが追加された。
 荷役方式は、空気圧による上入れ上出し方式とされ、配管・弁類を新設した。
 台枠以下は種車のままで、38系標準で長さは10,400mm、台車はTR225であった。

 所有者は保土谷化学工業KK・常備駅は郡山であった。平成9年1月に関西化成品輸送KKに移籍し、安治川口駅常備となった。タキ21371は健在だが、72は平成11年3月廃車となっている。


●同一専用種別 タキ21300形21302 昭和46年富士重製で、FRPライニング車。


タキ21350形21371の写真

【写真1316の1】 タキ21350形21371 昭和62年9月13日 比奈駅にて P:吉岡心平

タキ21350形21372の写真

【写真1316の2】 タキ21350形21372 平成3年1月3日 東港駅にて P:成瀬公一

【成瀬さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編316】021130作成、040108リンク追加+R4、041029リンク追加、050410R4A、071025R4A2、090210R4BY、140211R4C。