吉岡心平のマーク

タサ1600形1601

私有貨車

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タサ1400形
タサ1700形

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特別編314
特別編316

●積荷
●構造

入口


 タサ1600形は私有貨車の中で、最も無名な形式の一つだ。

 タサ1600形は24トン積原油専用車で、昭和17年12月日車で2両製作された。半端な荷重がいかにも怪しいが、どうしてどうして新車なのだ。

 外観・構造はタサ1000形20トン積ベンゾール専用車のうち、昭和15年6月日車が日本製鉄向に製作したタサ1006〜08と瓜二つ、いや全く同一である。参考までに写真2として、タサ1008の写真を掲載しておいた。
 当時、日車では海軍向のタサ700形を大量生産しており、これとは構造が全く異なること、更に24トンという半端な荷重からは、タサ1000形の増

備として計画された車両を、何らかの理由で原油輸送用に転用した疑いが濃厚である。図面については、日車の車両史に綺麗なものが掲載されているので、お持ちの方は是非ご覧頂きたい。
 台枠は平台枠で、側ブレーキを使用していたため、台枠端のデッキ部は極めて狭隘だ。台車はTR20であった。

 所有者は日本石油KK・常備駅は雄物川であった。戦後、駅名は秋田港となり、専用種別も石油類に統一された。昭和26年2月からは連合軍専用車として使用され、その後沼垂から塩釜埠頭を経て、昭和35年7月には新興へ、昭和39年6月には更に根岸へと移動した。昭和56年9月に廃車となった。


ガソリン・石油類専用車のガイド(タ〜タサ編)


タサ1600形1601の写真

【写真1315の1】 タサ1600形1601 昭和45年4月5日 扇町駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】

タサ1000形1008の写真

【写真1315の2】 タサ1000形1008 昭和51年9月5日 塩浜操駅にて P:吉岡心平

タサ1600形の原型となった車両。一時期だが「石油類専用」だった時代もある。


【特別編315】021129作成、021213リンク変更、031230R4、050410R4A、070722R4A2、140215R4C。