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タム7000形7001

私有貨車

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タム6900形
タム7100形

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特別編275
特別編277

積荷
●構造

入口


 昭和30年代に入ると、石油化学工業の勃興により、タンク車の積荷にも新しいものが増えてきた。これらの積荷は最初から輸送単位が大きく、大半はタキからスタートしたが、少数ながらタムから始まる積荷もあった。今回紹介するプロピレングリコールもその一つである。

 タム7000形は15トン積プロピレングリコール専用車で、昭和34年8月に新潟で2両が製作された。
 タンク体は普通鋼製だが、積荷の純度保持のため、内面には厚さ2mmのステンレス板が内張りされていた。タンク寸法は直径1,884mm・長さ5,650mmで、車体長に比べてタンク体が大きく、全体として腰が高い印象を受ける。タンク踏板は

新潟お得意の一枚タイプだ。
 荷役方式はドーム頂部の液入管・車体下部の液出管を用いた上入れ下出し方式だが、吸湿性の強い積荷のため、タンク体に流入する空気の除湿装置をタンク体上に装備していた。
 台枠は長さ6,500mm・軸距4,000mmとコンパクトな作りである。走り装置は落成時から2段リンクであった。

 落成時の所有者は安宅産業KK・常備駅は田端であった。同地にあった旭電化工業の製品輸送に使用され、桜島などに運用されていた。昭和36年に常備駅は田端操に変わり、所有者は昭和52年10月に伊藤忠商事KKとなった。平成4年9月に2両揃って廃車となった。


●同一専用種別 タキ11600形11600 S4307新潟製、35トン積のボギー車。


【特別編276】020922作成、031230R4、050412R4A、050513リンク追加、070630R4A2、090208R4BY。

タム7000形7001の写真

【写真1276】 タム7000形7001 昭和48年4月7日 王子駅にて P:吉岡心平