吉岡心平のマーク

タム7100形7106

私有貨車

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タム7000形
タム7200形

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[ロット表]


タム7112

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第318週
第320週

積荷
●構造

入口


 今回はタム7100形でも初期の日立製を解説しよう。

 タム7106は昭和35年2月日立でタム7103〜7109の7両ロットの一員として製作された。なお三菱製のタム7100〜7102との競作であった。
 落成時の専用種別は「液体プロパン」だったが、同年5月に「液化プロパン」、昭和38年2月に「LPガス」と変更されている。

 タンク体はボイラー用鋼板(SB46)製で、板厚は胴板18mm・鏡板24mmと本形式中では厚い部類だ。タンク寸法は直径1,900mm・長さ12,782mmで、周囲には厚さ70mmのポリスチレンフォーム断熱材を用いた保冷キセがあった。
 荷役装置は弁類をタンク中央部のプロテクタ内部に集結させたマンホール弁方式で、構造的には

左右非対称の弁配置の第一世代である。なお昭和36年製のタム7194と比較すると、タンク踏板が小型で、その分タンク梯子の上半分が内傾していた。
 台枠は標準的な平形で、長さは13,500mm・BC間距離は10,200mmであった。ブレーキは重量車用のKE形、台車はTR41Cであった。
 本車で謎の部分として、台枠側面のジャッキ受がある。本来ジャッキ受は昭和37年、フレームレス構造のタキ9900形から設置されるようになったものなので、後天的改造による追加と見られるが、その理由は未だに不明のままだ。

 所有者はセントラル石油瓦斯KK・常備駅は塩浜であった。同一ロットの車両の中には他社に移籍した車両もあったが、本車は一生変化なく、昭和52年9月に廃車となった


【第319週】061008作成R4A、070918R4A2、081015R4BY。

タム7100形7106の写真

【写真319】 タム7100形7106 昭和49年3月30日 塩浜操駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第27巻に「P01599」として収録されています。