吉岡心平のマーク

タキ20000形

私有貨車


【概要】
 35トン積石油類専用車で、汽車が開発した10系タンク車のキセ付石油類版である。
 先駆形式はタキ2100形30トン車、対抗形式は11系のタキ11000形、後継形式は17系のタキ17000形である。

【車歴】
 昭和39〜43年に9ロット33両が製作された。製造所別では川崎(4ロット16両)・汽車東京(4ロット11両)・富士重(1ロット6両)である。  所有者別では昭和石油KK(4ロット10両)・モービル石油KK(5ロット23両)の2社である。
 H1312にタキ20016の廃車により形式消滅。

【形態分類】
 著しい差異はないが、ドーム形状は製造所により異なる。

【積荷と物性】
 積荷は石油類でも寒冷地でのC重油輸送用のため、設計比重は0.88と大きい。

【上廻り】
 タンク体はドーム付直円筒形のS1タイプで、10系の特徴として直径は2,200mmと太い。
 材質はキセ追加による重量増をキャンセルするため、高張力鋼(後期製作分は耐候性高張力鋼)を使用した。
 タンク内部には加熱管装置、周囲には厚さ100mmのグラスウールを用いた保温キセを有する。

【下廻り】
 10系特有の中梁にハット断面のプレス品を用いた側梁省略台枠で、寸法は長さ12,000mm、BC間距離8,700mm、ブレーキ装置は手+KE305形空気、台車はTR41Cである。

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
20000,20001 S3907 汽車東京 昭和石油KK
20002,20003 S3906 川崎 昭和石油KK
20004〜20006 S3909 川崎 モービル石油KK
20007〜20012 S4009 富士重 モービル石油KK
20013〜20015 S4008〜4009 汽車東京 モービル石油KK
20016,20017 S4201 汽車東京 昭和石油KK
20018〜20022 S4209〜4210 川崎 モービル石油KK
20023〜20026 S4212〜4301 汽車東京 昭和石油KK
20027〜20032 S4310 川崎 モービル石油KK

10系タンク車のガイド


【形式編001】070409作成R5X、070716ロット表R3。