吉岡心平のマーク

タ3000初代形3000初代

私有貨車

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タ2900形
タ3000二代形

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ロット表


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特別編188
特別編190

積荷
●構造

入口


 以前、弊サイトの掲示板で話題になった「苦汁」のタンク車を紹介しよう。

 タ3000初代形は10トン積の苦汁専用タンク車で、タム400形「カセイソーダ液専用車」を改造した車両である。括弧内を見て不思議に思う方が多いかも知れないが、詳細は後述する。積荷の苦汁(にがり)は、塩化マグネシウムの水溶液で、福田さんの情報によれば耐火材料の原料とのことだ。

 タ3000初代は昭和21年4月にタム1465を改造した車両であった。種車は昭和13年8月新潟製で、落成時は東京人造絹糸KK所有・沼津駅常備だったが、開戦に伴う軍需工場への転換で失

職し、昭和19年7月には日本軽金属KKに移籍し、タム400形のままカセイソーダ液専用車となった。戦争中はこのような事例か多く、タム200形にもカセイソーダ液専用となったものがある。従って、改造と言っても実際は専用種別変更であり、ほとんど変更は加えられなかった模様である。

 落成時の所有者は日本軽金属KK・常備駅は三保であった。昭和32年2月にはタ2300形12トン積カセイソーダ液専用車のタ2311に改造され姿を消したが、改造後の昭和35年には日軽化工KKに移籍したので、晩年は最近紹介したタキ417と一緒に使われていたことになる。昭和41年1月に廃車となった。


●関連形式 タキ400形417 タ2300形2311になってから、日軽化工KKで一緒に使われた仲間。


タ3000初代形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
3000初代〜3002初代 S2111▲ 不明 タム400 1465〜1467 日本軽金属KK

タ3000a形3000aの写真

【写真1189】 タ3000初代形3000初代 P:吉岡心平所蔵


【特別編189】020415作成、031213R4、050414R4A、070912R4A2、091207ロット表R3追加+R4B。