吉岡心平のマーク

タ3000二代形3007

私有貨車

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タ3000初代形
タ3050形

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特別編182
特別編184

積荷
●構造

入口


 戦後生まれの「タ」には、タム100や400形の転用改造車が多い。これは積荷の濃硝酸・濃硫酸は比重が大きかったため、他の積荷に転用するとどうしても荷重が13トン以下になることが原因であった。今回取り上げたタ3000二代形の場合も、タム400形を改造したものである。

 新日本窒素肥料では昭和36年、タム400形8両・タキ300形3両をフタル酸ジオクチル専用車に改造した。タ3007もその一員として、同年9月にタム400形1534から改造されたものである。種車は昭和24年立山重工製の戦災復旧車で、奇遇なことに第8週で紹介したタム1530、31と同一ロットの車両であった。

 改造ではボルト留めとなった液入管付のドーム頂部をはじめ、S字管が追加された荷役配管などの部分に手が加えられた。一方、タンク体は種車のものをそのまま使用しているため、貨車全体のプロポーションは変わらない。戦災国鉄貨車からサルベージした台枠や、特徴のあるタンク受台は種車時代のままである。

 落成時の所有者は新日本窒素肥料KK・常備駅は水俣であった。昭和40年1月、社名はチッソKKと変わったが、一貫して水俣と浜五井との間で、自社の主力製品である塩化ビニル用の可塑剤の輸送に使用されていた。ヨンサントウは生き延びた本車だが、昭和49年2月に廃車となった。


●同一専用種別 タム7800形7800形(第16週) 昭和36年7月改造で、タキ300形4343の改造車。

           タキ5950形5950(第80週)   昭和39年4月富士重製で、35トン積の新製車。

●種車形式    タム400形1530(第8週)     元はと言えば同一ロットの車両。


【特別編183】020328作成、041213R4、050414R4A、070912R4A2。

タ3000b形3007の写真

【写真1183】 タ3000二代形3007 昭和44年3月15日 北千住駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】