吉岡心平のマーク

タム7400形7400

私有貨車

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タム7300形
タム7500形

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ロット表


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特別編180
特別編182

積荷
●構造

入口


 ちょっとした違いで仲間はずれになることがある。今回紹介するタム7400形もその好例で、タンクが一寸大きかったために16トン車とされ、新形式となったものである。

 タム7400形はタ2600形11トン積カセイソーダ液専用車を濃硫酸に転用改造した車両で、昭和34年と37年に各一両づつが誕生した。タム7400はその第一号で、タ2603から昭和34年11月に改造された。

 種車のタ2603は、昭和23年1月東洋レーヨンで焼損国鉄貨車の台枠を利用した戦災復旧車として誕生した車両である。戦災復旧車では最初期に製作されたグループで、タンク体には手持の中古タンク体を利用した。このため台枠と比べてタンク体は小さく、荷重も半端な値となった。タンク体の起源はレーヨン製造工程で使用していた反応釜と思われ、写真でタンク体に見える奇妙な突起やリベットの跡は、反応釜時代の名残のようだ。

 余談だが、後に製作されたタム900形は、新製したタンク体を搭載することで、荷重を15トンとしたものである。

 閑話休題、タム7400への改造は専用種別変更に伴う荷役配管の変更、荷重増による担バネやブレーキ装置の変更など軽微で、外観的にはS字管の撤去が最も目立つ点であった。
  台枠は形態からワム23000乃至50000形のものと思われる。走り装置は1段リンク式だが、ヨンサントウでは、当時2両ともが北海道内に配置されていたため、形式単位でそのまま残されている。

 落成時の所有者は曹達商事KK・常備駅は渋川であった。昭和41年9月には北海道の豊沼に異動し、昭和45年5月には社名がソーダ商事と変わったが、そのまま道内で運用された。昭和49年8月に廃車となったが、以下の写真を撮影してから9日後のことであった。


●種車形式 タ2600形2622 種車となった形式で、鋲接・溶接の複合タンク体。


タム7400形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
7400 S3411 不明 タ2600形 2603 曹達商事KK
7401 S3711 造機▲ タ2600形 2604 曹達商事KK

タム7400形7400の写真

【写真1181の1】 タム7400形7400 昭和49年7月25日 国鉄苗穂工場輪西職場にて P:吉岡心平

タム7400形7400の写真

【写真1181の2】 タム7400形7400 昭和49年7月25日 国鉄苗穂工場輪西職場にて P:吉岡心平


【特別編181】020323作成、030124リンク追加、040109R4、050414R4A、050514リンク追加、060913ロット表
R2追加、070710R4A2、080627R4BY、090425ロット表R3、130823R4C。