吉岡心平のマーク

ホキ4700形4713

私有貨車

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▲ホキ4400形
ホキ4900形

 番号
解説


ホキ4751

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特別編179
特別編181

積荷
●構造

入口


 ホッパ車はタンク車より積荷による構造の変化が激しい。趣味的に見ると様々な車両が誕生するので大歓迎だが、一旦職を失なうと即消滅となるリスクが大きく、悲惨な末路を辿った例も多い。今回取り上げたホキ4700形は、失職後異なる積荷に転用された幸運な車両である。

 ホキ4713はもともとホキ4400形4413として昭和34年8月東洋で製作された30トン積生石灰専用車である。
 外観・構造は国鉄セキ3000形に屋根を追加したもので、鋼板製の屋根中央には積込口があり、長方形の蓋が6個、長手方向に並んでいた。また落成時は車体高さが低く、丁度ホキ650形のようなスタイルだった。ところが実際には荷重分の積荷が積載できず、急遽車体を上下に分割し、間を嵩上げする大胆な方法により、ホッパ容積を増大させる大改造を受けた。
 写真1で車体側面上方に、帯状の切継ぎ跡が見えるのはこのためである。同様の事例は既解説のタキ20400形でも見られたが、同形式が極限

設計車だったため、荷重を減トンすることで対処したのに対し、本形式は自重に余裕があったことが幸いしたようだ。

 これを受けて、昭和35年以降の増備車は最初から車体を大型化し、番号はホキ4450以降と番台分けがなされた。写真2のホキ4766は昭和35年9月東洋で製作された増備車だが、写真で判るように切継ぎ跡がない。なおホキ4700形への改番は昭和38年7月の「ホッパ車小改番」に伴うものである。

 落成時の所有者は小野田セメントKK・常備駅は重安であった。重安から西八幡へ製鉄用の生石灰を輸送していたが、昭和56年9月に同社所有であった26両全てが日本石油輸送KKに移籍した。常備駅は便宜置籍の南港であった。写真の通り三菱鉱業セメントへリースされ、同社プロパーのホキ6700形と一緒にセメントクリンカ輸送に使用されたが、使い難かったようで使用期間は短く、昭和57年12月に廃車となった。


ホキ4700形4713の写真

【写真1180の1】 ホキ4700形4713 昭和57年5月2日 外浜駅にて P:吉岡心平

セメントクリンカ臨時専用時代の姿。列車の一端に5両位がまとまって連結されていた。

ホキ4700形4766の写真

【写真1180の2】 ホキ4700形4766 昭和57年5月2日 外浜駅にて P:吉岡心平


【特別編180】020320作成、031210リンク追加、040109R4、040321リンク追加、040806リンク変更、050420
R4A、070702R4A2、080930R4BY、081201ロット表R3追加、090718ロット表を形式編39に移動、110913R4C。