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タキ850形850 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
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●積荷 |
■入口 |
今回紹介するタキ850形は、若松車両製タンク車の一例であると共に、三井三池のタンク車の奇怪さを示す好例と言ってよいだろう。 公式資料によればタキ850形は一形式一両の25トンベンゾール専用車で、昭和28年若松車両で製作されたとある。 ところが現車を見てびっくり!! タンク体は鋲接で、台枠はそれに比べて小さく、いささかアンバランスだ。外観からは、古いタンク体をサルベージしてきた改造車としか思えないのであった。 結論を言おう。本車はタキ200初代形のタンク体を流用した更正復元車だったのである。 タキ200形初代は昭和5年3月新潟で製作された25トン積ベンゾール専用車であったが、昭和13年 |
4月に突然除籍された。日付は特別編4で紹介したタキ300形300、301の除籍日と同一である。これ以降は史料に基づく推定だが、三池線内での濃硫酸需要が急増したため、タンク体を新製して濃硫酸タンク車に改造されたらしい。このためベンゾール用のタンク体は余剰となったが、これを戦後活用したのが本車のようである。 所有者は三井化学工業KK・常備駅は大牟田であった。常備駅は一時期宮浦となったが、これは専用鉄道と地方鉄道との行き来によるものらしい。昭和52年12月に廃車となった。 |
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●関連形式 タキ200初代形200初代 昭和5年新潟製、三井鉱山KK所有だったが、昭和13年除籍。 【特別編137】011220作成、021104リンク変更、040124R4、040529リンク追加、050425R4A、070916R4A2、 |
【写真1137】 タキ850形850 昭和50年7月26日 仮屋川信号場にて P:吉岡心平