吉岡心平のマーク

タム9100形9100

私有貨車

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タム9000形
タム9200形

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[ロット表]


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特別編131
特別編133

●積荷
●構造

入口


 特別編127のタム8400形に続いて、重装備の2軸車を取上げる。

 タム9100形は15トン積潤滑油添加剤専用車で、一形式一両の珍車である。昭和42年3月新潟で製作されたが、新潟製としては本車が最後の2軸タンク車であった。
 カロナイト化学の所有車としてはタキ11800形35トン車が有名だが、本形式はこれより1年前に製作されており、外観や構造はこちらがプロトタイプである。
 驚くべき事に、タンク体はLPガスタンク車と同じ高張力鋼(HT55)を使用し、板厚は鏡板8mm・胴板6mmと薄い。これは厳しい重量制限をクリ

ヤーするために他ならない。積荷は高粘度の鉱物油に溶かして輸送されるため、タンク体の保温性能は高い。またドーム廻りは賑やかで、まるで昔の戦艦の艦橋のようだ。タンク側面に突き出たカバーは上中下の3個所にある電気式温度計のカバーで、その表示部はドーム上の函に収納されている。
 台枠は平形で、長さ7,300mm・軸距4,400mmと大型であった。

 所有者はカロナイト化学KK・常備駅は末広町であった。タキ11800形やタキ8650形と一緒に活躍していたが、小型車として淘汰は早く、昭和56年9月に廃車となっている。


●同一専用種別 タキ8650形8651 同一専用種別の30トン車。

           タキ11800形11800  昭和43年新潟製で、同一専用種別の35トン車。

●関連形式    タム7900形7900 昭和36年日車本店製で、タムの極限設計車の例。

           タム8400形8401 昭和39年日立製で、大型の2軸タンク車の例。


【特別編132】01121作成、020714リンク追加、031112本文修正、040110R4、050503R4A、070827R4A2。

タム9100形9100の写真

【写真1132】 タム9100形9100 昭和53年9月10日 塩浜操駅にて P:吉岡心平