吉岡心平のマーク

タキ500形502

私有貨車

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タキ450形
タキ600形

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[ロット表]


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特別編105
特別編107

積荷
●構造

入口


 どんな趣味でもナンバーワンは珍重されるが、「タキ」に限ってはとんと情報がない。それもその筈で、戦争中にタキ500形式に改造されて消滅してしまったからである。

 タキ502は30トン積アルコール専用車で、昭和17年10月にタキ1形3から専用種別変更されて誕生した。種車のタキ1形は28トン積揮発油専用車で、昭和4年5月に6両が日車支店で製作された。ミステリアスなのは半端な荷重である。落成から半年後には同じスタイルでタンク体がやや大きい30トン車がタキ50形として登場したのだから、ますます謎は深まろうと言うものだ。恐らく、設計比重の設定が原因ではないかと思われるが定かではない。
 外観・構造は当時の主流だったタサ1形3軸車を真似て、タンク体を台枠上面より落とし込んだ設

計とした。このためタンク体両端近傍は枕梁と自連緩衝器を逃げるため底面は平らとされ、結果的にカマボコ型断面となっている。
 また台枠は、最近の異径胴タンク車と異なり中梁を持つが、落し込まれたタンク体を避けるため弓形となっていた。

 タキ500形になった当時の所有者はアルコール輸送KK・常備駅は小林町で、会社名は昭和22年7月内外輸送KKに変更された。昭和24年3月には、原所有者の後身であるシェル石油KKに返還された。なお返還に伴い専用種別は揮発油に戻されたが、荷重は30トンに据え置かれた・・・ 筈だが、写真では28トンと標記されている。
 返還当時は連合軍専用車だったが、その後西戸崎・浜安善などの常備を経て、落成後40年たった昭和44年7月に廃車となった。


●関連形式 タキ100形103 同時に作られた重油専用車。


【特別編106】010925作成、020703リンク追加、021011リンク追加、040130R4、040717リンク追加、050421
R4A、070821R4A2、090520R4BY。

タキ500形502の写真

【写真1106】 タキ500形502 昭和43年5月14日 高島貨物駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】