吉岡心平のマーク

タム20080形20081

私有貨車

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タム9800形
タム20400形

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特別編78
特別編80

積荷
●構造

入口


 今回は「マルロタンク車」の一員である、タム20080形を紹介しよう。

 タム20081はヨンサントウ改番まではタム81であった。タム80形81は、昭和24年習志野製作所製の15トン積クレオソート専用車で、戦災復旧車であった。クレオソートと聞いて、正露丸を思い出すのは小生だけだろうか。メーカーは後に大栄車両となったが、タンク車の製作実績は小生の知る限りではタム80と本車の2両だけである。
 タンク体は新製で、直径1,720mm・長さ6,520mmはいかにも手作り風だ。頂部が丸みを帯びたドームも、他社製にない不思議な印象を醸し出している。
 荷役方式は通常の上入れ下出し方式だが、吐

出管の位置は種車のブレーキ装置を回避するため、異様に低い。
 本車の特徴は、冷蔵車の台枠を使っていることだ。熟練したファンには250mmチャンネルを用いた端梁で一目瞭然だが、写真からも冷蔵車特有の排水のため傾斜した横梁と、これに合わせて底面が傾いたタンク受台とが見て取れる。台枠長さは7,210mm・軸距は3,900mmであった。

 所有者は山陽木材防腐KKで、その後日商化学工業KK・室蘭駅常備に異動した。ヨンサントウでは北海道内専用車となり、昭和43年8月タム20080形の20081に改番された。廃車時期はデータ欠落のため不明だが、およそ昭和53年頃と思われる。


●同一形式 三井タト形9      昭和26年9月日立製で、元タム80形82。

●関連形式 タム20500形22689 マルロタンク車の仲間たち。

        タム23250形23297 マルロタンク車の仲間たち。


タム20080形20081の写真

【写真1079】 タム20080形20081 昭和46年9月17日 場所不詳 P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編79】010716作成、011129リンク追加、031113本文修正、040228R4、050509R4A、070916R4A2、130721R4C。