吉岡心平のマーク

タキ11800形11803

私有貨車

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タキ11750形
タキ11850形

 番号
ロット表

タキ11802

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第372週
第374週

●積荷
●構造

入口


 タキ11800形は35トン積潤滑油添加剤専用車で、昭和43〜47年に5両が新潟で製作された。
 弊サイトで既にトップナンバーを紹介したので、今回は最終ロットを取り上げる。

 タキ11803は昭和48年4月新潟製で、11804との2両ロットで製作された。

 基本構造は従来のロットに準じており、設計比重は1・タンク容積は35.0mであった。

 タンク体は耐候性高張力鋼製で板厚は胴板6・鏡板8mm、形態は直円筒形ドームレス構造だか、積荷の排出を助けるため底面には傾斜板により1/100の勾配が付けられている。タンク寸法は直径2,050mm・長さ11,120mmであった。
 積荷は低温での粘度が高く荷役困難となるため、タンク周囲には厚さ100mmのウレタン断熱材を用いた重装備の保温キセとタンク下部壁面に

はジャケット式の外部加熱管が、それぞれ装備されていた。またタンク受台は時節柄押え金方式に変更されたが、加熱時のタンク変形の影響を避けるため、受台上部で褶動する構造となっている。
 荷役方式は下出し方式だが、吐出管は加熱用の蒸気ジャケットが装備されていた。
 台枠は平形で長さ11,600mm・BC間距離8,300mmは本形式の標準値で、ブレーキ装置はKE305形空気+両側、台車はTE41Cであった。

 落成時の所有者はカロナイト化学KK・常備駅は末広町であった。ウレタン断熱材を高温側で使用した際に問題となるタンク体腐食により、昭和56年にタンク体を新品に更新し、同時に台車もTR41DSに改造された。昭和62年3月に常備駅は千鳥町に変わった。平成元年5月に日本石油輸送KKに移籍し、名古屋南港駅常備となった。平成8年には青化ソーダ輸送用に改造されたが、これ以降については別途紹介することにしょう。


タキ11800形11803の写真

【写真373】 タキ11800形11803 昭和49年9月15日 塩浜操駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第20巻に「P01170」として収録されています。


【第373週】071021R4B、130904R4C。